北京オリンピックと共に盛り上がっている北京パラリンピック。視覚障害者が活躍する競技の一つが「ゴールボール」だ。
各チーム3人がサッカーゴールを低くしたようなゴールに、ボールを投げ入れて点を競う。ゴム製だが弾まない工夫がされたボールには鈴が内蔵されており、音やプレーヤーが動く気配を頼りに、選手はボールを追ったりシュートしたりする。アイシェードと呼ばれるゴーグルのようなもので目隠しするため、視力のある人も全盲の人も条件は同じ。国際試合は視覚障害者のみの大会がほとんどだが、国内では健常者も一緒にプレーしている。ハンディは一切なく、同じ土俵で楽しめる。
鈴の音を消すように投げたり、弾まないボールをバウンドさせるなど、国際大会に出場するクラスの選手にはスーパーテクニックや戦略が必要となる。また、約1.25キロの重いボールを投げる頑丈な腕力と体力も求められる。
選手が音と気配を頼りに動くため、迫力あるプレーとは裏腹に、試合会場は水を打ったように静かだ。観客も大きな声を出すなどすると審判から注意される。日本ゴールボール協会では、視覚障害者が試合を見る時にそのおもしろさを感じられるよう、イヤホンでの実況解説を始めた。目の不自由な人にとって耳は大切な情報源なので、骨伝導のイヤホンを採用するなどの工夫で普及に努めている。
京都府在住で、全日本男子チーム主将の中村義弘さん(39)は「弱視など視力が残っている場合、完全に目隠しすることはほかのスポーツではなかった。まったく見えない状態なので、さらに神経を研ぎ澄ませたプレーになる。相手の動きを想定して戦略を練るおもしろさも魅力」と話している。問い合わせは日本ゴールボール協会(東京都障害者総合スポーツセンター内、問い合わせは03・3907・5631、http://www5f.biglobe.ne.jp/~JGBA)。