「アジャタ」という名からは連想しにくいが、要するに、運動会でおなじみの玉入れだ。
運動会の玉入れは、最後に「ひとーつ、ふたーつ……」と数えるように、時間内に入れた玉の数を競う。アジャタは、1チーム6人で99個の玉と、アンカーボールと呼ばれる1個の玉、計100個の玉をかごの中にいかに早く投げ入れるかを競うタイムトライアルだ。アンカーボールは99個の玉を入れてからでないと投げられない。玉を何個も積み上げて一度に投げ入れたり、玉を投げる人と集める人を分けたりするなど、効率的に早く100個の玉を入れるための作戦はさまざまだ。
アジャタは1996年、北海道和寒町の町おこしスポーツとして生まれた。ポールの先に玉を入れるかごのついた「アジャタバスケット」は、同町周辺で記録した最低気温のマイナス41.2度から高さ4メートル12センチに、バスケットの直径と深さは、同町が北緯44度に位置することからいずれも44センチに定めた。98年ごろから関西や九州を中心に、全国に広まりつつある。
中学生以上の大人のためのスポーツとして考案されたが、親や兄弟が楽しんでいる様子に、小学生や幼稚園児からも「やってみたい!」と言う声があがった。今では、低いアジャタバスケットを使った子ども向けゲームも行われている。
大阪府貝塚市に住む村上典子さん(42)は10年ほど前、市のスポーツ教室で初体験した。「全然入らなくて、100個入れるのに5分もかかってしまった。なんてしんどいスポーツなんや、って思いましたね」と振り返る。運動は苦手だったのに、練習すればするほどうまく投げられるようになって、がぜん楽しくなった。今ではベストタイムが25秒、関西地区のレディース部門では名を知られた強豪チームの一員だ。
問い合わせは、全日本玉入れ協会関西協会(TEL072・446・6846、http://www.tamaire.jp)。