惜しくも北京五輪出場を逃したハンドボールにもビーチ競技がある。ビーチハンドボールはハンドボール強豪国のそろうヨーロッパで盛んで、イタリアのビーチで若者が遊んだのが始まりとされる。
ボールを持ったら3歩までしか歩けず、すばやいフェイントとパスつなぎで相手ゴールを狙うというプレーの流れはハンドボールと同じ。コートは27×12メートルと小さく、ボールはつかみやすい弾力のあるものを使う。ハンドボールが7人で対戦するのに対して、ビーチハンドボールは4人。そのうち1人がゴールキーパー。交代は自由でベンチ入りメンバー8人を何度でも入れ替えることができる。
ハンドボールとの大きな違いは勝敗の決め方。前後半10分ずつで、各セットの合計点ではなくセットの取得数で競う。つまり前半で勝ち、後半で負ければ何点差があっても1対1で、第3セットに入る。第3セットは「ショットアウト」と呼ばれる形式で、サッカーでいうPK戦のようなもの。コートプレーヤー1人がゴールキーパーからのパスで相手のゴールを狙う。キーパーが直接シュートを狙ってもいい。国際ルールでは5回ずつの合計点で勝敗を決める。
ハンドボールが1点ずつしか得点にならないのに対し、2点シュートがある。空中でキャッチしたボールを着地せずにシュートする「スカイプレイ」、ボールをキャッチしたあとにフィギュアスケートのように1回転してシュートを打つ「ピルエット」、キーパーが入れた場合などだ。10分間に20〜30回の攻防が続くほど切り替えが速く、2点シュートでいかに稼ぐかがカギになる。
世界選手権に出場経験がある井口京子さん(38)は、高校からハンドボールを始め10年前にビーチハンドボールに出会った。「開放感がいい。風向きを読んで投げる方向を瞬時に判断してシュートを入れたときが最高!」と魅力を語る。
問い合わせは日本ハンドボール協会(TEL03・3481・2361)。