坂道や山の斜面を、超小型の三輪車で駆け下りる。三輪車といっても車輪は縦に三つ並んで、インラインスケートのイメージに近く、油圧ブレーキを操作できるハンドルがついている。それがドイツ生まれの「ボッカール」だ。
「山を下りるとき、もっと楽しい方法はないか」と、登山が趣味のドイツ人エンジニアと整形外科医が考案、開発した。2002年に商品化され、ヨーロッパでは年間10回以上大会が開かれるほどのメジャースポーツに。日本には約1年前に上陸。現在、ふじてんリゾート(山梨)、大久保グラススキー場(静岡)などのレジャー施設でレンタルもしている。
体重移動で走る方向をコントロールするのは、スキーやスノーボードに似ている。傾斜にもよるが、大会レベルだと時速70キロものスピードが出る。その上、体の位置が地面に近いため、体感スピードはさらに速い。とはいえ、すぐに足がつける体勢なので、コースをきちんと選べば、ソリ感覚で初心者でも楽しむことができる。
後傾姿勢を維持するために腹筋が鍛えられ、メタボが気になるお父さん世代にもオススメだ。アルミ製の車体は約3キロと軽く、持ち運びもラク。車輪の部分をスキー板状のスノー用アタッチメントに取り換えれば雪上を滑走することもできる。
愛知県豊田市に住む石川信さん(38)は、昨年末、雑誌に載っていたボッカールに一目ぼれし、早速購入。小さくて軽いので気軽に車に積んで、近くの山などに出かけ、楽しんでいるという。「坂道を下るだけの単純なスポーツだけど、スピード感や、ドリフト(横滑り)したときのスリル感が満喫できます」と魅力を話す。
ボッカールは、ドイツにある製品安全の認証機関・TÜVの安全試験に合格している。公道では使用できない。問い合わせはプロジックシステム(TEL03・6276・1738、http://www.bockerl.jp)。