歌謡曲が輝いていた。サンプラザ中野だー!
前回に続いて、1960年代中頃の好きだった歌について書く。「君といつまでも」である。若大将・加山雄三さんの大ヒット曲である。
65年12月発売。俺(おれ)は満5歳。この歌を聴くと、当時の市川駅前の夕景が目に浮かぶ。北口の国道沿いにあった洋菓子店の前を家族で歩いている冬の情景。大ヒットしていたので街角でも流されていたのだろう。まつわる思い出を一瞬でたぐり寄せる。そんな不思議なチカラが歌にはある。
加山さんの甘い歌声とルックス、親しみのある明るいメロディー。そしてあか抜けた歌詞の世界。さらには照れながらの間奏のせりふ回し。どこか遠い所に住むスターの貫禄(かんろく)を感じたものだ。作詞は岩谷時子。作曲は弾厚作。後に知ったのだが「弾厚作」とは加山さん自身なのであった。作曲家としてはペンネームを使用していたのである。つまり加山さんこそはシンガー・ソング・ライターの先駆けなのである。作って歌っちゃう人だったのである。ギターもピアノも弾けちゃうし。
そんな加山さんと後年出会う。忘れもしない88年の大みそか。紅白歌合戦でのことである。俺は爆風スランプのボーカリストとして初出場。「Runner」という曲を歌った。加山さんは前年に引き続き、白組のキャプテンとして出場されていたのである。「君といつまでも」を聴いてから23年が過ぎていた。NHKホールの楽屋にごあいさつに伺った。加山さんはおうように接してくださった。そしてプレゼントを下さった。それは紅白のお餅であった。キャプテンとしての心遣いがとてもうれしかった。
昨年夏に「夢人島」というロックフェスティバルで再会した。その際、餅の話をした。加山さんはおっしゃった。「そんな昔のこと、よく覚えていてくれたねー。あっはっは」。今でも大スターである。素晴らしい才能である。
| <サンプラザ中野 プロフィール>
1960年生まれ、山梨県出身。46歳。84年に爆風スランプのボーカルでデビュー。7月からソロ活動を開始。
|