そして初恋なのである。サンプラザ中野だー!
中学2年生になる春に千葉県流山市に舞い戻った。南部中学校に転入。同級生の半分は1年ぶりに会う面々。残りの半分は初対面。その残りの半分の中にその娘はいたのだ。我々の学年の有志は新入生歓迎会で「眠れる森の美女」を演じた。そのヒロイン役のA子さんに俺(おれ)は一目ぼれしたのであった。何と同じクラスの女子であった。さっそく「俺はA子さんが好きだ宣言」をした。しかし強力なライバルが存在した。B夫という男だ。頭も良いし運動もできる。少々自己中でKY(空気が読めない)だが、相手にとって不足はないのであった。
で、その秋。B夫と俺はどちらがA子さんとつき合うべきか話し合った。結論は「A子さんに決めてもらおう」。当たり前である。とにかくA子さんを呼び出したのだ。江戸川の土手に。待っていると、A子さんはC美さんという女子と現れた。明らかに警戒されていた。すぐに切り出した。結論から。「どっちとつき合うか決めてほしい」。するとA子さんは言った。「つき合うってどういうこと?」。我々は顔を見合わせた。思ってもいない質問だった。「そりゃあ、一緒に勉強したり」「一緒に帰ったり」「そんなの今でもしているじゃない」「そう言われればそうだけど」「じゃあ今のままで良いわね。他には?」とA子さん。我々は何も答えられなかった。
というわけであえなく撃沈したのであった。帰り道、滑って川にはまってしまい、何ともトホホな秋の夕暮れなのであった。
当時、このエピソードにぴったりな曲がはやっていた。「夕暮れ時はさびしそう」。NSPである。74年の発売である。オッパッピーはオーシャン・パシフィック・ピースのことだそうだが、NSPとはニュー・サディスティック・ピンクの略なのであった。シングル曲以外にアルバムに人気曲があった。強烈なのは「便所虫」。これはユーモアの効いた秀作であった。自らの曲作りに、その影響は今もある。
| <サンプラザ中野 プロフィール>
1960年生まれ、山梨県出身。46歳。84年に爆風スランプのボーカルでデビュー。7月からソロ活動を開始。
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