初恋ミノル。サンプラザ中野だー!
実ったのである。中学2年生の時の初恋が、高校1年生になってから実ったのだ。2人は別々の高校に進学したのだが、お付き合いをすることになったのである。それはそれはうれしくて、毎日夜中まで話し込んだ。アマチュア無線を使って。自室に電話はなかった。いわんや携帯をや、である。2人ともアマ無線の免許を取ったのである。そして「CQ、CQ」だったのである。日本中、いや世界の人に聞こえていたかと思う。周波数さえ合わせればラジオ放送と同じものだから。あー、恥ずかしい。
そしてデートである。2人とも財津和夫率いる「チューリップ」が大好きだった。なのでチューリップのコンサートを見に行くことにしたのである。1976年の初冬のことだ。
初めてのコンサートである。チケットを買いに行くことからが初体験なのであった。当時は発売日の朝にプレイガイドに並んで買うのが当たり前だった。土曜日の朝一番の電車で上野に向かった。寒かった。ABABという店で開店直後に申し込んだのだが、2階席だった。ホールはできたばかりの「中野サンプラザ」。まさか後に似た名前になるとは思いもしなかった。とても良いコンサートだったと覚えている。初恋のすてきな思い出になった。
初めて買ったアルバムもチューリップだったと思う。「ぼくがつくった愛のうた」のはず。コンサートの前に聞き込んだ。このアルバムではないが「甲子園」という名曲がある。とても印象に残っている。主人公は甲子園に出場した地方の高校3年生。9回裏にライトフライを落球。そして逆転負け。しょんぼりと町に帰ると出迎える人もなく、好きだと言ってくれたあの娘さえも……というストーリー。組曲で9分を超える大曲である。歌でこんなにも人間の心の機微を表現できるのだな、と感じた。批評精神も感じた。ストーリーのしっかりした歌を作りたいと今も考えている。この曲の影響が強いのである。
| <サンプラザ中野 プロフィール>
1960年生まれ、山梨県出身。46歳。84年に爆風スランプのボーカルでデビュー。7月からソロ活動を開始。
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