
【イラストより】5年生の竹を切って、自然乾燥して水分を抜いてから窯で焼く。
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第31回 竹炭・竹酢液
 千葉県大多喜町 |
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大多喜町は房総半島の山の中。深い谷と緑濃い森に囲まれて、古い家並みがひっそりとたたずみ、小高い山の上から大多喜城が見下ろしている。
大多喜は竹の里でもある。温暖な気候風土が竹の生育に適している。竹は繁殖力が強くて、放っておくと土地を侵食していく。管理が大変な一方で、春にはタケノコの恵みを与えてくれる。
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「私もタケノコ栽培をやりたくて竹林をいじっているうちに、竹炭を焼くようになった」
「田辺ファーム」の田辺弘一さん(63)が笑う。いいタケノコを育てるには、竹林の中を番傘を差して歩けるくらいに間引きしなければならない。3年目くらいの竹が一番生命力が旺盛で、いいタケノコを出す。5年をすぎると収穫が落ちるために切る。
「その竹がもったいなくて、かわいそうで……」
田辺さんは、竹の有効利用のために竹炭を焼き始めた。初めは試行錯誤の連続で、ようやく納得のいく竹炭と竹酢液ができるようになった。
タケノコが出なくなった竹を、ドラム缶を利用した窯で焼いている。半年ほど自然乾燥させてから焼く。窯に入る長さに切り、割ってから樹皮側を上にして窯の中に積み重ねる。
火を入れると、炭焼き小屋の中は煙が充満して涙がボロボロ。窯の温度が上がると白濁した煙が薄くなっていく。ユラユラとかげろうのようになったら、急激に温度を上げる「ネラシ」に入る。30分ほど酸素を送って火力を上げ、そのあと、煙突と焚(た)き口を水で湿らせた山砂でふさいで酸素を断つ。朝、火を入れて、翌日に窯出しする。
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竹炭は湿気やにおいを吸着する。押し入れ、米びつ、冷蔵庫などに入れたり、炊飯に使ったりする。水の汚れも浄化する。畑や花壇などに入れると酸性の土壌を中和し、浸水性や通気性を高めて作物の生育がよくなる。竹酢液は土壌改良や消臭、虫よけに効果がある。
竹酢液の純度を上げるために、タール分や不純物を蒸留装置で除去している。蒸留竹酢液を数滴、水やコーヒーなどに入れて飲むと味にコクが出て、健康にもいい。さわやかな酸味がする。風呂に入れると血行をよくし、湯冷めをしない。皮膚の新陳代謝をよくして肌を若返らせる。アトピー、湿疹、水虫にも効果がある。
竹の里から、また一つ新しい竹の神秘が生まれた。
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| 大多喜城跡に立つ県立総南博物館 |
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◆お取り寄せ
竹炭(500グラム)は500円、竹酢液(2リットル)1000円、蒸留精製竹酢液(500ミリリットル、飲用可)1500円。送料別。ファクスか郵送で注文。
問い合わせは田辺ファーム(TEL0470・82・2957、FAX82・5222)。
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