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2010.1.27(水)更新  彩・美・風/都市と自然の架け橋
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彩・美・風
都市と自然の架け橋

東信さん
Bridge of Plants  都市と自然――それは一見して相いれないもののように思えるが、どちらも私たちの社会と密接に結びついている。エコやグリーンに関心が集まる昨今、普段は身近に自然を感じる機会の少ない都会の人々も、そこに目が向くようになってきているように思う。

 私自身、これまで花屋でのオーダーや広告、雑誌などでの作品づくりでは切り花を中心に使い、一瞬の美を追求してきた。しかし4年前より東京郊外に畑を持ち、切り花だけでなく土や根がついた植物全般をより広い範囲でとらえ、表現していくことの必要性を感じるようになった。

 こうした思いから取り組んだのが、昨年12月から東京・赤坂のアークヒルズで展示している「Bridge of Plants」という巨大な植物のオブジェである=写真。今にも動き出しそうに波打ち、緩やかに曲線を描くその「橋」には、200種をゆうに超える植物が植わる。ハーブや野菜、果物、球根と、実に様々な種類の植物が顔をのぞかせている。花を咲かせて葉を伸ばし、どんどん成長していくものもあれば、反対に枯れていくものもある。だがそれは自然の営みの中では当然のことだ。普段、都市に暮らす私たちが目にするのはきれいに手入れされた緑がほとんどで、自然の細部にまで目を向ける機会はあまりない。自然の営みを季節や時間の経過とともに身近で感じてもらいたいという、まさに「都市と自然の架け橋」となることを願って制作した作品だ。そして、人々の心の中に自然の存在を植え付けていくことが、究極のエコではないかと思っている。

 お客さんへ出す一輪の花もオブジェで使う何百種類の植物も、表現方法は違えど、自然の生命力や神秘性は私を魅了してやまない。そこに尊敬の念を持ち続けながら、その力強さや美しさをまた新たな形で引き出し、花や植物の価値をこれからも高めていきたいと思っている。

 ◇2月は写真家の石川直樹さんによる執筆です。

あずま・まこと 
 1976年、福岡県生まれ。東京・南青山に花屋「JARDINS des FLEURS」を構える。アーティストとして、ニューヨークやパリなどで個展を開催。
東信さん

(2010年1月27日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)


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