懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行
2008.12.17(水)更新  彩・美・風/趣味と庭との意外な関係
彩・美・風 バックナンバー    コラムのトップページ   

彩・美・風
趣味と庭との意外な関係

重森千青さん
 バイク、車、音楽鑑賞、オーディオ、楽器演奏、写真……。学生の頃から様々な趣味に触れてきました。これらと日本庭園は接点がないと思われるかもしれませんが、実はデザインという観点から見ると、大いに関係があるのです。

 ホンダの創始者である本田宗一郎氏が考え出したオートバイに「神社仏閣仕様」というデザインがあります。ようやく技術的に世界と肩を並べられるようになった1950年代後半に作られたもので、実際に京都・奈良を訪れ、荘厳な寺社建築からヒントを得たといいます。

 日本はあらゆる分野において、デザインのヒントとなる美の宝庫です。古都の世界から啓発されることもあれば、近代化された都市部にも、たくさんのヒントがあります。私は、線の使い方や強弱のつけ方、色の配置など、身の回りにある様々な芸術に接し、そこから触発された感覚を庭園のデザインに生かしてきました。

 音楽もその一つで、不協和音の妙味、シンコペーションの面白さにひかれ、ジャズドラムをやっています。音楽の世界で和音や基本の音階練習が欠かせないように、日本庭園も基本を知ってこそ伝統の発展につながります。

 一見モダンに思える庭も、基本を習得し、かつ新しいデザインエッセンスに敏感な人が造るものは、意外なほど伝統とモダンの融合ということを真摯(しんし)にとらえながら創作しているのがわかります。古庭園の水、樹木、石組が織り成すハーモニーが、庭園デザインの基本として使われていますが、その一定のリズムやエッセンスを身につけ、現代の感覚で生かしていけばよいのです。

 日常の何げないところに隠されたヒントに感銘を覚え、それを生かしていく。それが美しい空間づくりの源になっているといえます。

 父とは自身のバイオリン独奏や私との合奏による音符の構想感、さらに楽器の持つ微妙な曲線など、作庭と音楽との近似性をよく論じたものでした。

 しげもり・ちさを 
 作庭家。京都工芸繊維大や各種カルチャーセンターで講師を務めるほか、全国の古庭園の調査、研究を行う。
重森千青さん

(2008年12月17日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)


asahi-mullion.comトップページへ
サイトマップ | 会社案内 | 朝日マリオン・コムとは | 姉妹メディア | 会員規約 | 個人情報・著作権
asahi-mullion.comに掲載の記事や情報、写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
Copyright 2010 Asahi Mullion 21. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行