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2008.4.30(水)更新  佐々木蔵之介の役者が仕事


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ベランダ菜園の宿敵
 ちょうど去年の今頃、「バンビ〜ノ!」というドラマで、イタリアンレストランの副料理長を演じていた。それなりの腕前になろうと、家でパスタや肉の煮込みを作ったり、魚をおろしたりと料理を始めた。ついにはいつでも新鮮な食材をと家庭菜園まで。

 バジル、トマト、大葉に枝豆。ベランダに植えた野菜たちの生育具合を観察するのが朝晩の日課となった。

 水やりや芽かき、追肥のタイミングをはかり、夕立の心配がある時は土が流れないよう庇(ひさし)の下に避難させ、暴風の時は茎が折れないように添え木をする。野菜たちは太陽と水と僕の愛情を全身で受け止め、実をつけ始めた。

◇                ◇

 ここで問題が。都会育ちの黒いハンター、カラス。以前、ベランダで食事をしようと料理を準備し、飲み物を取りに戻りかけた瞬間(ものの2秒)、ガチャン! 見事カラスにランチをさらわれていた。

 早速、カラス対策グッズを購入。軒にCDをぶら下げてキラキラ、ベランダの柵(さく)には止まれないようにトゲトゲ、磁場で頭をクラクラさせるという強力磁石も設置。そして、いざという時の最終兵器、超高水圧水鉄砲も装備。徹底抗戦の構えだ。

◇                ◇

 青いトマトの実がほのかに赤く変色し始める。遠巻きにカラスも生育状況を見守っている。

 「朝一番のもぎたては、オレが食べるんじゃ!」。寝ても覚めてもトマト、トマト、トマト。日光を吸収してどんどん赤くなるトマト。赤い面積が増える分、奪われる確率が増していく。こうなったら、どっちが先に収穫するかの我慢比べ。

 結果は、まだ少し青いトマトを僕が食べた。自作トマトはものすごくおいしかった。

 そろそろ種まきの季節。今年も徹底抗戦の構えだ。

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佐々木蔵之介
 佐々木蔵之介
 68年生まれ。京都市出身。自らプロデュースした舞台「抜け穴の会議室」をDVD化。ドラマ「絶対彼氏」(フジ系)に出演。
 
(2008年4月30日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
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