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「リンダリンダ」
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熱唱するヒロシ(山本耕史=左)と マサオ(松岡充)
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夢をあきらめ故郷に帰ったかつてのバンド仲間に「いい加減、夢から覚めろよ! もう夢も青春も終わったんだよ!」と怒鳴られて、リーダーのヒロシ(山本耕史)が怒鳴り返す。
ボーカルを引き抜かれ、崩壊寸前のバンド「ハラハラ時計」。残されたのはヒロシ、マサオ(松岡充)、マネジャーのミキ(馬渕英里何)の3人。ヤケになったヒロシは、堤防が開いて、アザハヤ湾に海が戻ったらライブをやろう、という昔の約束を思い出す。大人たちと戦う「本当のロックバンド」であることを示せば仲間が戻ってくるという望みにすがりつくように、堤防を爆破する計画をぶち上げる。
音楽を忘れられない警官、過激派を抜けて目的を失った中年男ら、人生に区切りをつけたい人々を巻き込み無鉄砲な計画は加熱してゆく。堤防を壊したところで、弟に裏切られても、恋人に別れを切り出されてもしがみついてきた「本当のロックバンド」なんて夢は手に入らないという事実に向き合う。青春に落とし前をつけるように叫んだ表題のセリフに暗さはなく、ほんの少しほろ苦い。
ザ・ブルーハーツが大好きという鴻上尚史の作・演出。「TRAIN−TRAIN」「青空」「終わらない歌」などの名曲で全編を構成する。疾走感にあふれ、3時間を飽きさせない。山本の力強い歌、松岡の艶(つや)のある声の魅力も余すところ無く発揮されている。
(根岸 華奈子)
=シアターアプル 12月5日まで=
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ザ・ブルーハーツ ボーカルの甲本ヒロトとギターの真島昌利を中心に、87年に「リンダリンダ」でメジャーデビュー。日本語パンクのスタイルを確立した。95年解散。
=2004年11月25日朝日新聞(東京本社版) 夕刊マリオンから
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