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2005.3.31(木)更新  美術館 素朴なクエスチョン

 

     
 
    私の考える理想の美術館(2)

 

イラスト・Yasufuku shinobu/Asahi mullion

 
    余暇を過ごしたい場所
  
 理想の美術館を建てる前に、理想の観客を育てる必要があります。そのためには国の施策として美術鑑賞教育を進め、国民の日常生活の中で美術館へ行くことが、映画館へ行くのと同じくらいに楽しい余暇の過ごし方となればしめたものです。

 美術館の立地条件としては都心の広大な公園の中に建てるべきで、平日でも夜間開館が生かされます。

 展示物は縄文から現代まで、各時代の美術の面白さを視覚的に伝えられるものとし、解説は平易な言葉で短く添えます。

 三カ月ごとにひとつの時代を取り上げ、上質の複製作品を露出展示し、ものによっては触ったり身につけたりして、その時代の生活の中の美術を体験できるようにします。日本美術は本来生活調度から出発しているのですから、その原点をぜひ体験してもらいたいものです。ミュージアムショップには百円から百万円くらいのものまでそろえ、土産物のみならず、お中元、お歳暮商品として使いたくなるものや高級記念品として利用できるグッズを開発し、ヒット商品を生み出したいものです。

 付属レストランにも人気メニューがあれば平日のランチタイムに近隣の女性社員が並ぶことになるでしょう。

 公園内ですから美しい外観はもちろんですが内部も学芸員が使いやすく、教育されたスタッフが明るくお迎えできることが肝要です。(おわり)

(ガイド 板橋区立美術館学芸係長 安村敏信)

   =朝日新聞 夕刊 2005年3月31日 掲載=

 

   ⇒「美術館 素朴なクエスチョン」バックナンバー

 

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