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2005.4.7(木)更新 ストリートストーリー
 
骨董通り   (青山)

 有名ブランドショップやレストランが並ぶ中、時代がかった「骨董(こっとう)」や「古美術」の文字がそこかしこに。東京・青山の「骨董通り」には、モノにこだわる大人のカルチャーの空気が漂っている。

 
イラスト・橋爪かおり
レトロ越えて文化発信

 港区の青山通りから南に伸びる骨董通り。おしゃれな街のイメージと相反するような古風な通り名。なぜ「骨董」なのか。

 ここは60年代後半までは、都電が走り、ふつうの2階建ての建物が軒を連ねるいたって庶民的な土地柄だった。東洋古美術を所蔵する根津美術館に近いこと、渋谷や六本木よりは地価が安かったことなどから、国内の骨董品を扱う業者が自然と集まるようになったらしい。かつては数十軒の骨董店が通りに軒を並べたという。

 「骨董通り」の名が一躍注目されたのは79年。この通りでかつて骨董品店を営んでいた中島誠之助さんが作詞し、歌手の真咲みどりさんが歌った「南青山骨董通り」という曲がメディアで取り上げられ、脚光を浴びた。一時は観光名所化したこともある。

 近年は店じまいの骨董店もある中でこの通りにかかわり続け、骨董品のカテゴリーを超えて新たなステージに踏み出した人もいる。この地で西洋骨董の輸入販売を手がけた黒崎輝男さん(55)だ。地元の骨董品店はじめ喫茶店、花屋に本屋さんなど、従来型の生活文化に「西洋の家具」を溶け込ませた。趣味性やデザインへのこだわりを打ち出し、「ライフスタイル」という新しい観念を持ち込んだ。黒崎さんは92年、インテリアショップ「イデー」を開店。00年からは海外の若手クリエーターによるイベント「東京デザイナーズブロック」を主催、この通りを基点に活動を続ける。「未来から見たアンティークを作りたい」という黒崎さん。「ここは大人のカルチャーの発信地」と力を込めた。

 そんな空気に誘われるように、通りに近い小路に万年筆専門店「書斎館」が4年前オープンした。「モノを売るのではなく空気を売っている店」とオーナー。「懐かしさを感じさせる空間」をテーマに、小学生が使うような机や昔の雑誌などを置き、独特な空間を演出している。

 アンティークに加え、ちょっとした文化が、またここから生まれるかもしれない。骨董通りにはそんな大人の魅力が詰まっている。

(坂本悠子)

  和菓子食べ、気分は文化人

 69年前に創業して以来、根津美術館の創立者、故・根津嘉一郎や、茶道家たちをはじめ、青山を拠点に活動するデザイナーやクリエーティブな人々にも愛されてきた「菓匠 菊家」(TEL03・3400・3856)。手作りの生菓子や干菓子は色彩豊かで季節感にあふれている。「利休万頭(まんじゅう)」(240円)などシンプルなものも人気で、まさにおいしいものがそろっているよ。午前9時30分〜午後5時((土)は3時まで)。(日)(祝)休み。

  古美術+和の文化いかが

 古美術店「西浦緑水(りょくすい)堂」(TEL03・3400・3751、http://www.nishiura.co.jp)の店内には、日本や中国の美術品が並んでいるよ。店主の西浦喜八郎さんが主宰する、生け花、お茶、お香など和の文化を気軽に楽しむ教室「NISHIURA STYLE」も好評。5月14日(土)、東京都港区白金台5丁目の東京都庭園美術館で行われる発表会には体験コーナーも。気軽に立ち寄ってみてはいかが? 午前10時〜午後6時。(日)(祝)休み。
 ※ 西浦緑水堂の「緑」の字は、インターネット上では緑になっていますが、正式には「さんずい」に「緑」という字の「つくり」の部分を合わせた字です。


外国にならい、通りを命名
 中島誠之助さん(古美術鑑定家)
 この通りの命名をしたのは79年のことで、もう四半世紀も昔になる。その当時はこの通りに古美術品店が80軒近くあったと記憶している。外国の骨董街にならって、わが青山の通りにも名称をつけようと考えたのだ。私の作詞「南青山骨董通り」に「ここに幸あり」の巨匠飯田三郎が作曲、発表したのだった。
 ■38年東京生まれ。テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」(東京)の軽妙なトークで人気。



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