日仏修好通商条約が結ばれて150周年を迎える今年は、記念の展覧会が催されており、それを紹介する美術番組の取材でパリを訪れた。
撮影は開館前の美術館や休館日の許可された時間のみとあって、朝から慌ただしかった。そして今の時期、フランスは夜8時を過ぎてもまだ明るい。したがって撮影時間は長くなる。大変なことを覚悟していたが、今回の取材は実に楽しかった。見飽きることのない街並みを散策し、まだ人気のない静寂な空気に包まれた美術館で絵を眺め、時代衣装に扮装する。開演前の劇場ではダンサーのバックステージに遭遇し、横目でうっとり見る。至福のひと時であった。
そして旅先で大切な食事に関して言うならば、今回のスタッフが普段関西で料理番組を制作しているとあって、こだわりはさすがであった。レストランでは必ず出てくるパンとバターはどこのが一番おいしいか、そんなことでも盛り上がった。そして毎晩欠かさずショップカードをもらって帰ったのである。
すっかり食べ過ぎの旅であったが、終わりに近づくにつれ、私たちは次第にお土産のリストを考え始めた。帰国の日の空港ではぎりぎりまでワインやパテ、チーズを手が痛くなるほど買い込んだ。おそらくお土産という名目の自分好みのものばかり。「帰ったらダイエットね」とみんなで誓ったはずなのに。