人前に出た時には直せる≠チて思い込んでいることってたくさんある。一人暮らしが長くなってきた頃、「あなた、誰も見てないからってダラしなくならないでよ」と母にくぎをさされたことがある。「はいはい」と流して聞いていたが、大丈夫ではなかった。最近は少々のことでは驚かなくなった旦那(だんな)にも、指摘されることは多い。
マナーって自覚出来る瞬間もあれば、気付かぬうちに相手に不快な思いをさせていることもあるのかもしれない。例えば、箸(はし)を上手に使える人って意外に少ない。私も箸で一口の大きさに割くのが苦手だ。撮影の現場で食べる表情をカメラがねらっているとき、なかなか顔が上げられない。割いても割ききれず、待たれていると思うと余計に焦るのだ。
先日編集者と食事をしていたとき、まさにその話題になった。ナイフ、フォークのように箸を一本ずつ持ち、「こうやって両手で割く人、増えてませんか?」と。私も気になっていた。また別の編集者は「この間会食した俳優さんは食べ方がキレイで、テーブルの下の足も組んでなくて、手も付いたりしないの。なかなかいないでしょう?」と言っていた。結構見ているものである。
そして我が家ではほぼ毎晩、口に食べ物がついていることを指摘され続けている。朝は朝で大急ぎでスニーカーを履こうとトントンしていると、「レディーなんだから」と。レディーになるには大変である。