小学校も高学年になると、いつだって「中学生?」と問い掛けられた。「えっ、じゃあ高校生?」と。それはいくらなんでもありえないんじゃないかと思ったが。バスに乗る時、遊園地に入場する時、美容室でオーダーする時、生年月日をいつも聞かれた。その度に相手のちょっとオーバーなリアクションが照れ臭かった。
三つ年の離れた姉の背を抜かす勢いであったし、姉と同じ年ぐらいの子がするおしゃれに興味津々だったから無理はない。友達だって大人びた子が好きだった。黒いつぶらな瞳のナオちゃんとよく遊んだ。彼女はなんだか色っぽかった。美容師になりたいと思い始めていた私はナオちゃんの髪もこうした方が可愛いと、休み時間に髪を結ってあげていた。
夏休みに入り、私たちは街に出た。初めは池袋。そして原宿へと距離を延ばした。原宿に行くには理由があった。12星座の名前がついたパフェがある喫茶店に入るためだ。ガラス張りの星屑(ほしくず)をちりばめたような店内。暑さは吹っ飛び別世界を感じた。こなれた感じで注文した。初めて口にするミルク味のフローズンのパフェ。ブルーのガラスのストロー。もう少し大人ならもっとこういうところに堂々と来られるのに。小学生の時間がもどかしく感じた。
時間の流れは年々早まるばかり。今は、一瞬でも夏の終わりを感じると寂しく思うのだ。