懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行
2010.2.17(水)更新  光浦靖子哲学

光浦靖子哲学 バックナンバー   コラムのトップページ   
 
 

三、優しい女性

 ナンパされるのを目的に出かけたニューヨーク一人旅。困ったのは食事です。女1人でレストランは入りにくいですから。旅の予定では、ナンパされるはずだったのですが、全くナシ。永遠の独りぼっち。これでは断食を決め込むしかない。ファストフードはもう飽きた!

 そんな私を助けてくれたのは、妹の友達のミキさんでした。ミキさんとは、だんなさんが米国人、NY在住の、グラフィックデザイナーです。NYにたつ前、妹が「お姉ちゃんが一人旅を前に不安になってます」とメールしたら、観光案内役を買って出てくれたのでした。

 ミキさんに初めて会ったときは驚きました。勝手な想像で、半ケツ見えるようなピチピチのジーンズ履いた、ノリノリな女性が来ると思ってたら、なんと、大きなおなかした妊婦さんが現れたんですもん。妊娠7カ月! そんな体でわざわざ。「いいんです。私たちも、こんな機会がないと外に出ませんから」「ダイジョブデス」。だんなさんのティムさんもカタコトの日本語で話してくれます。見ず知らずの私のために、なんて優しい。

 古い駅の構内にある、ステキなオイスターバーに連れて行ってくれました。途中、お土産買うのも付き合ってくれて、荷物はティムさんが持ってくれて。

 レストランに着いてコートを脱ぐとき、ティムさんがえらく渋い顔をしていました。どうしたの? と聞くと「ああ、こないだバイクで事故っちゃって」と。え? ケガ人? ちょっと待って。妊婦とケガ人? その2人がわざわざ? 私のファン? ……じゃない。「本当、こんな機会がないと私たち、外に出ませんから」。外に出ませんから、じゃなくて、外に出ちゃダメだよぉ。

 こういう優しい米国人と結婚できるのは、人のために動ける優しい女性なのだ、と反省しました。つづく。

■   ■   ■   ■   ■   ■   ■   ■   ■
■みつうら・やすこ
 タレント。1971年生まれ。最新著書「世界で一番乙女な生きもの」(宝島社)を発売中。
 
(2010年2月17日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
 
光浦靖子哲学 バックナンバーヘ   コラムのトップページ

asahi-mullion.comトップページへ
サイトマップ | 会社案内 | 朝日マリオン・コムとは | 姉妹メディア | 会員規約 | 個人情報・著作権
asahi-mullion.comに掲載の記事や情報、写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
Copyright 2010 Asahi Mullion 21. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行