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2010.1.12(火)更新  TOKYO TIME SHOKU 24/午後9時 新大久保
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マッコリ片手に笑いあう

美名家
マッコリで乾杯=真田弘宣撮影
TOKYO TIME SHOKU 24
 
 ナムル。韓国のり。キムチの盛り合わせ。席に着くとテーブルは色とりどりの小皿でいっぱいになる。数多くの韓国料理店がひしめくコリアンタウン・新大久保にある「美名家(みなや)」では、注文したメニューとは別にサービスで4、5品出てくる。本場の韓国では定番だが、品数が多く、おかわりもしやすい店は日本では意外に少ない。

 だが客が足しげく通う一番の理由は、韓国人客に「おふくろの味」とたたえられる料理でも、小皿の数でもない。「美名さんがいるから」。皆が口をそろえる。どっしりと存在感がある店主の小屋敷美名さん(48)は、テーブルの間を行ったり来たりしては、肉を焼き、世間話をする。ずっと笑いの中心にいる彼女を「お母さんみたいな人」と慕うファンも多い。「おかえり〜」。店の戸を開けて入ってきた顔なじみの客に満面の笑みで声をかける。常連客は「家族」。親しみをこめて弟や妹、姉、兄と呼び、「いらっしゃいませ」は使わない。

 午後9時過ぎ、にぎわう店内を見渡すと、どのテーブルにもやかんが載っていた。中身は乳白色で清涼感のある味わいが特徴の韓国の酒、マッコリだ。最初はビールでも、1時間くらいするとマッコリに切り替える客が多い。「マッコリくださーい」「こっちも〜」。料理をつまみながら、やかんで椀(わん)に注ぎ合っては飲み干していく。

 美名さんが豚肉を焼いていたテーブルから、ニンニクと脂の香りが漂ってきた。ネギと一緒に手早くサンチュでくるんで、客の口元まで運ぶ。「うちのサムギョプサル、うまいだろ?」。ほおを膨らませてうなずく様子に満足げに笑ったかと思えば、「あぁ、おかえり〜」。やってきた「家族」に笑顔で近づいていった。今夜も美名家では笑い声が絶えない。

(渡部麻衣子)

美名家
テーブルいっぱいの韓国料理
【美名家】
 東京都新宿区大久保1の9の17、寿ビル2階(新大久保駅、TEL03・3203・4088)。午前11時半〜翌午前0時。サムギョプサルセット1500円、カキスンドゥブチゲ3500円、醤油ケジャン2000円。生マッコリ(1リットル)1800円。(月)休み。

 
(2010年1月12日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
 
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