日曜の夜8時前、東京・下北沢駅南口。待ち合わせしている男女の前を、学生やカップル、バンドマンがせわしなく行き交う。洋服屋や飲食店が立ち並ぶ商店街は活気にあふれ、「父の日」のこの日、花屋にはたくさんの人が集まっていた。
商店街を抜けると、全国で約550店舗を展開する中華料理レストラン「餃子(ぎょうざ)の王将 下北沢店」がある。8時過ぎ、外には行列ができていた。
「ジュワーッ、ジュワーッ」。店内は餃子を焼く音、お客さんの話し声、テキパキと動き回るスタッフの掛け声があいまってにぎやかだ。香ばしいにおいが漂い、ギターケースを置いてしゃべる青年たちや乾杯するサラリーマンの姿が見える。
近所に住む進藤聡さん(40)は、仕事帰りに妻とふたりの娘とともに「父の日」を祝いに来た。「お父さんありがとう」と長女の朋佳ちゃん(5)に言われてにっこり。「ここは近くて安くておいしい。休日、家族の憩いの場になっています」
1日に7000個以上を焼き上げる餃子は、ひとつひとつ店で包む。人気の秘密は外はパリッ、中はモチッとした皮と、ニンニクを抑えた食べやすい具。初めて食べた60代の三姉妹と80代の母親は「思い切って若者の街に来てよかったわあ」と、その味に満足げだった。
平日は学生や会社員、休日は家族連れも目立つ下北沢。店長の落合康雄さん(31)は「若者が集うしゃれた街だと思われがちですが、餃子をつまみにビール一杯で帰っていく近所の方もいますし、実は庶民的な下町だと思っています」と話す。
9時をまわると小さな子どもを連れた家族は少なくなり、恋人同士や団体客が増えてきた。「いらっしゃいませ」。店員の元気な声とともに、夜は深まっていく。
(福アニー)
=おわり
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人気メニューが勢ぞろい
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【餃子の王将 下北沢店】
東京都世田谷区代沢5の36の16の1階(下北沢駅、問い合わせは03・3419・6955)。午前11時半〜翌5時。第1・第3(日)(月)は午後10時まで。店ごとに特長があり、下北沢店はホルモンや冷やしめんなどボリュームのあるメニューが多い。