絶品「谷中メンチ」で、あおぞらビール♪
≪1 から続く≫
千駄木と言えば「谷中銀座」と「よみせ通り」の商店街である。
エリカさんの案内で、僕らは、平日とは思えないほどに
活気を呈する、ふたつの商店街散歩を楽しんだ。
谷中銀座の「肉のサトー」には行列ができていた。
「これ、メンチの行列なんですよ。ここでメンチを買って、
となりの越後屋本店(酒屋)で生ビールを飲むぞ〜!」
「イエーイ! エリカさん、それサイコー!」と僕。
うぬまさんは「俺、下痢だから、味見くらいで……」と
悲哀に満ちた顔をしてお腹をさすった。
メンチの名前は、そのまんま「谷中メンチ」で、150円。
僕らは、越後屋本店の店先に置かれた生ビールサーバーで
黄金の液体をカップに満たし、店先のベンチに並んで座った。
そして、春の青空のしたで、カンパ〜イ!
「うわ、このメンチ、さっくさく!」
「牛肉の味がしっかりしてて、ジューシーで、うめーっ!」
なるほど、行列ができるワケである。じつに美味いのだ。
大げさではなく、こんなに美味しいメンチを食べたのは、
人生ではじめてかも知れないというくらい感動的だった。
あまりにイケてるので、下痢&ダイエット中のうぬまさんも、
ペロリと平らげてしまったほどだ。
そして僕ら3人は、幸せ絶頂の気分で
『買い食い散歩@谷中』をはじめた。
まずは「たまる」という店で「谷中名物ちょんまげいも」を購入。
これは、串に刺したスイートポテト風のイモの周りに
ゴマをたっぷりまぶしたお菓子で、値段は200円。
ゴマの風味が際立つ、お茶請けにピッタリな味である。
なんとなく、どうして「ちょんまげ」なのかを
店のおばちゃんに訊いたら……、
「試作品を作ってたときにね、孫たちがこれを頭に乗せて、
ちょんまげ〜!ってはしゃいでたのよ」
それが面白かったから「ちょんまげいも」になったのだそうだ。
ギャグがそのまま商品名になるなんて、ステキすぎる。
日暮里駅に近い「谷中霊園」は、桜のトンネルになっていた。
まだ満開とはいかないけれど、それでも充分に心が華やぐ
桜並木だった。人通りも多く、霊園とは思えないくらい賑やかだ。
「この墓地に眠っている人は幸せだね。
桜がきれいだし、人が多くて淋しくないし」
頭上の雅びを見上げながら僕が言うと、
2人は「そうだよね〜」とうなずく。
みんな、口元に小さなスマイルが浮かんでいる。
桜と青空という組み合わせは、無条件で人の心をハッピーにするのだ。
(
3 につづく)
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