マリオン・コムロゴ
2007.3.28(水)更新  特集/春、文具にこだわる
■特集 目次 ヘ    ■コラムのトップページ へ
 新生活に向けて、身の回りのものをそろえている人も多いのでは。毎日使う文具も、こだわりを持って選んでみませんか。長く使える万年筆の魅力や、街で見つけたユニークな文具の情報をお届けします。
  職人の技が生む「書き味」 
フェルトでペン先を削る
(上)フェルトでペン先を削る。
(下)貝加工と木彫りを施した「創作万年筆」=川窪万年筆店で。
「創作万年筆」

  万年筆 

 木枠のショーウインドーに、黒光りした、重厚感ある万年筆が並んでいる。東京都文京区の「川窪万年筆店」は、昭和元年創業の、今では数少ない手作り専門の店だ。

 「万年筆は、字に表情が出ますね」と、魅力を語る3代目川窪克実さん(43)。ボールペンとは違って、線の強弱や曲線、角がきっちりと出る。ペン先を紙に置けばインクが流れ出すため、強い力もいらない。

 初代の祖父が作ったものを、数十年来愛用する人がいる。技術を受け継いだ克実さんは、軸やペン芯にエボナイトという硬質ゴムを使う。樹脂製が大半の近頃では珍しい素材で、劣化しにくく、握り心地も弾力がある。

 美術工芸品に近い「創作万年筆」も手掛ける。軸の表面に貝や玉砂利をつけたり、軸をナンテンの木や竹で作ったり。多少値が張るが、素材探しから製作まで愛情をたっぷり注いで作る1本だ。

 日本全国、海外からもインターネットでオーダーメードの注文を受ける「中屋万年筆」は、メールのやり取りで客の細かな要望に応じる。「ペン先は万年筆の命です」と、デザイナーの吉田紳一さん(42)。

 筆圧、ペンを持つ位置、筆記スピードなど10項目にわたる書き癖を自己申告してもらい、その「カルテ」を基にペン先を調整する。使い始めから、さらさらとした書き心地が期待できる。輪島漆器の職人による漆加工など、軸へのこだわりも手作りならではだ。


 ◆「川窪万年筆店」
 文京区千石2丁目(TEL03・3941・0561)。午前10時〜午後7時、(日)(祝)休み。1万500円(「創作万年筆」は4万2000円)から。

 ◆「中屋万年筆」
 ネット(http://www.nakaya.org)注文のほか、東京都千代田区の丸善・丸の内本店(TEL03・5288・8881)で取り扱う。3万6750円から。

 ※いずれも基本は受注生産。調整や修理も。

 

 気軽に選ぶコツ 
 文具店「銀座・伊東屋」の万年筆売り場担当者によると、国内メーカーの売れ筋はパイロットやセーラー。漢字やひらがなのハネ、ハライなどを書くのに適しているという。初心者にもお薦めなのは、パイロットの「カスタム74」(1万500円)。ペン先の太さが9種と豊富で、用途や好みに応じて選べる。モンブランやパーカーといった海外製品も根強い人気だが、例えば同じ「細字」でも国産品より線が少し太めに出るので注意が必要だ。購入の際は、必ず試し書きをして相性の良い1本を見つけること。しばらく使わない場合は、インクを抜いてペン先を一晩水につけておくなど手入れも大事だという。

  銀座・伊東屋(銀座駅、TEL03・3561・8311)。(水)〜(土)、午前10時半〜午後8時((日)〜(火)、7時まで)。


 

  有田焼ホチキス 

有田焼ホチキス  有田焼を使ったホチキス(写真、3675円)。佐賀・有田文翔窯の職人が手掛けるもので、ペーパーナイフなどもある。贈り物や海外への土産にも喜ばれているという。

 「書斎づくり」をコンセプトに、書斎に必要なものを幅広く扱う「銀座書斎倶楽部」。有田焼シリーズはオーナーが現地で見つけてきたもの。ほかにオーダーメードの机や、本の背表紙がついたファイル、手縫いの革小物などこだわりの品が並ぶ。繊細なデザインのガラスペンなども人気。
  東京・銀座(東銀座駅、TEL03・3542・9395)。午前11時〜午後6時半((土)(日)(祝)は6時まで)。

 
  オリジナルノート 

「アコーディオンアルバム」  「アコーディオンアルバム」(写真、2100円)は、紙がじゃばら式に広がるユニークなデザイン。写真をはるだけでなく、大切な切り抜きなどのスクラップにも使えそうだ。寺の経本がモデルという。
 製本を本業とする「美篶(みすず)堂」では、技術を生かしてノートを作っている。いずれも書き味や素材、配色にこだわって選んだ紙を、職人が1冊1冊手で綴(と)じたもの。万年筆と相性の良い紙質のノート、カード立てにもなる高さ4.5センチのミニノートなど種類も豊富で、選ぶ楽しみがある。試し書き可。製本のワークショップも開く(要予約)。
  東京都千代田区外神田2丁目(御茶ノ水駅、TEL03・3258・8181)。午前11時〜午後8時((土)(日)(祝)は6時まで)、(月)休み。
 
  ペンケース 

ペンケース  丈夫な帆布製で、袋の口をひもでしばるだけのシンプルなペンケース(1365円、写真左から3番目)。使い勝手がよいと、幅広い層に人気だ。東京・吉祥寺の文具店「36(サブロ)」の店主が考案した。巻物型のペンケースもあり、1本ずつ収納できるポケットが付き、全体をクルクルと巻いて使う。大切なペンに傷がつく心配もない。脇にある大小のポケットも実用的で、メモやクリップ、定規などを分けて入れられる。革製(5040円)とコットン製(3675円)。

 どこか懐かしい雰囲気の店内には、「渋さ」を基準にそろえた国内外の文具約1000点が並ぶ。
  東京都武蔵野市吉祥寺本町1の28の3の107(吉祥寺駅、http://www.sublo.net)。正午〜午後8時、(火)休み。


(2007年3月28日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

特集 目次 ヘ      春、文具にこだわる TOPヘ    コラムのトップページ へ

asahi-mullion.comトップページへ
サイトマップ | 会社案内 | 朝日マリオン・コムとは | 姉妹メディア | 会員規約 | 個人情報・著作権
asahi-mullion.comに掲載の記事や情報、写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
Copyright 2007 Asahi Mullion 21. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行