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2007.4.10(火)更新  特集/現代風 社寺の楽しみ
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 コーヒーや焼きたてパンの香りが漂い、ジャズの生演奏が聞こえてくる……。堅苦しいイメージがつきまとう神社仏閣が、変身中です。昔のように人々が気軽に触れ合える場にしたい、と始まった様々な試み。シブいだけじゃない、現代風社寺巡りはいかが?
 
都心の憩い 寺が演出 
 木々の間から東京タワーが顔を出す。テーブル席でコンビニ弁当をほお張るサラリーマンやOL。その視線の先には墓地が広がる。「お墓を見ながらお茶するのはどうかと思ったけど、意外と落ち着くね」と、会社員の大橋純子さん(34)が同僚と顔を見合わせる。

おもてなし
青江さん特製のわらびもちで「おもてなし」=光明寺で。
 オフィスがひしめく東京・虎ノ門にある浄土真宗・光明寺に「神谷町オープンテラス」がオープンしたのは2年前。若い人に、もっとお寺に来て欲しいと、この寺のお坊さんが発案し、人がまばらだった平日、本堂前のスペースを開放した。

 昼時には十人弱のスタッフが交代で、コーヒーや和菓子で「おもてなし」をする。仏教に関心のある人やお坊さんなど、光明寺に縁があり集まったボランティアだ。「お寺に来た人に茶菓子を出すというのは、何百年、何千年と当たり前に続いてきたこと」と手作りの和菓子を出す青江覚峰さん(30)。普段は浅草にある寺の副住職でもある。

 テラスには三十数席、奥にはゆったり座れるソファ席もある。毎日利用する常連客もいて、顔見知り同士で会話を交わすことも珍しくない。場所柄、外国人の利用客も多く、東京タワーに行ってくるあいだ荷物を預かって欲しい、と頼まれるのも日常の光景だ。

 オープン当初、パソコンの無線LANがつながることから、キャッチフレーズは「ツナガルオテラ」だった。利用者がほとんどいなかったため、現在は停止中だが、「ネットの代わりに『人がつながるお寺』になった。うれしい誤算です」と青江さんが照れくさそうに笑った。

  神谷町オープンテラス
 東京都港区虎ノ門3丁目(神谷町駅)。開放時間は午前9時〜午後5時((月)(水)(金)の11時〜2時はスタッフが対応)。(土)(日)(祝)休み。臨時休業あり。料金は設定していないが、「お気持ち」をさい銭箱へ。

 
 
焼きたてパン 
  石窯ガーデンテラス
石窯ガーデンテラス  鎌倉五山のひとつ、浄妙寺が運営するカフェ&レストラン=写真。境内の高台にあり、かつて貴族院議員に貸していた土地に建つ築80年余りの洋館を利用し、石窯で焼いた天然酵母パンを出す。庭には、梅の古木や藤棚などを生かしたイングリッシュガーデンが広がり、そこで採れたハーブをふんだんに使った料理も楽しめる。

  午前10時〜午後5時。(月)((祝)は翌日)休み。拝観料別途100円。神奈川県鎌倉市浄明寺3丁目(鎌倉駅からバス、TEL0467・22・8851)。

 
 
ジャズを演奏 
  Friday Garden Concert
ミニコンサート  日蓮宗の大本山、池上本門寺の朗峰会館ロビーで、毎月第1金曜日にミニコンサートがある。特別にライトアップした庭園をバックに、ジャズやシャンソンなど様々なアーティストが出演する=写真。定員100人程度。次回は5月11日(金)午後7時半、「澁谷健司カルテット」。はじめてでも楽しめるジャズがテーマ(2500円、ワンドリンク付き)。

  東京都大田区池上1丁目(池上駅)。問い合わせは朗峰会館(03・3752・3101)。

 
 
古代米カレー 

  Akagi Cafe
Akagi Cafe  入り口は、両脇に狛(こま)犬が構える拝殿脇の階段=写真。氏子が使う赤城会館の2階スペースで、08年4月までの期限付きでカフェをオープンした。テーマは「温故知新」。古代米を使ったキーマカレーや数種類の手作りケーキなどが人気メニューで、夜には、ジャズや民族音楽などのライブも。

  午前11時〜午後11時((日)(月)は午後5時まで)。東京都新宿区赤城元町(神楽坂駅、TEL03・3266・7707)。

 
 
神社でライブ 
  インド伝統音楽コンサート
 6月10日(日)午後1時半、東京都世田谷区新町3丁目(桜新町駅)。インターネットを利用した参拝やおみくじなど、ユニークな試みに取り組む桜神宮のホールで行われる。出演は、インドの古典弦楽器シタールの奏者チャンドラカントさん=写真=ほか。3000円。定員80人程度。要予約。問い合わせは(090・8961・6453、武田さん)。
 
 
月1回の寄席 
  堀之内寄席
寄席  厄よけの寺として知られる妙法寺の休憩所で、毎月23日に開催=写真。二ツ目落語家の練習の場となっていて、4月で8年目を迎えた。入場の際、お菓子が配られるなどアットホームな雰囲気が漂い、上演中もおばちゃんたちの笑い声が絶えない。次回は4月23日(月)午後2時半、木戸銭500円(茶菓子代)。

  東京都杉並区堀ノ内3丁目(東高円寺駅)。問い合わせは妙法寺(03・3313・6241)。

 
 
 
 お酒片手に語らう
「坊主バー」  本物のお坊さんがお酒を出す「坊主バー」がある。浄土真宗本願寺派の僧侶で、店主の藤岡善信さん(30)=写真=に、ねらいを聞いた。
       ◇       
 「お寺は入りにくい場所」と思っている人は少なくありません。そんな人たちが気軽に集まって、お酒でも飲みながら話せる場を作りたいと、寺という形にこだわらずに始めたのが、「坊主バー」です。

 店を始めて6年。「坊主って、どんな人だろう」とやってくるOLや、巫女(みこ)さん、牧師など宗派を超えていろんな人がやってきます。人生の悩み相談から仏教の話まで話題も様々。坊主との会話を通して、少しでも仏教に興味を持ってもらえればと思います。

  坊主バー
 東京都新宿区荒木町(四谷三丁目駅、TEL03・3353・1032)。午後6時〜翌午前1時ごろ。(日)休み。現在改装中で、5月7日(月)からリニューアルオープン。やくぜん酒や精進料理を充実させる予定。

 
     
 

(2007年4月10日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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