都心の横顔、ツアーで発見
狭い路地の入り口で、車止めをよけるように慎重にハンドルをきる。両脇に木造の家屋が建つ狭い道を、ぐねぐねと何度も曲がる。建物に挟まれた、自転車2台が並ぶのがやっとのすき間をちょっぴり緊張しながら通り抜ける。急に視界が開けた。目の前に、六本木ヒルズがそびえ立っていた。
神宮外苑から青山、麻布、六本木、赤坂。都心を走る自転車ツアー「東京シティライド」に参加した。東京は坂が多いといわれるが、なるほど、次から次に坂が出てくる。「きょう上る坂を全部足すと、東京タワーくらいの高さになるんです」と、ツアーを企画・運営する「やまみちアドベンチャー」の小玉清司さん(49)。走りながらアップダウンを体感する。頭の中の地図が立体的に浮かび上がってくるような感じだ。
「都心巡りには、自転車がいちばん」と小玉さんが言うとおり、電車で移動して駅の周りで見た街が「点」だとすれば、自転車で走ると線でつながり、面に広がっていく。それに、歩くのはつらい距離でも自転車なら楽に行ける。
ツアーで使った自転車は、「変速ギア」が付いたタイヤ径の小さいスポーツタイプ。自分で買うと、7、8万円はする。たまに自転車に乗る程度なら、レンタサイクルという方法もある。自分で整備をする手間がいらないのも、初心者にとっては魅力だ。
「自転車で街巡りを楽しむポイントは道選び」と、小玉さんは言う。なるべく、幹線道路をはずれた裏道を選ぶといいそうだ。「迷いながら、寄り道をしながら行くのがいいんです。裏道オタクになりましょう」
ツアーの道すがら、気になるスポットをたくさん見つけた。身近な街の知らない横顔に触れた一日だった。
◆東京シティライド
本文で紹介した「ハイカラさんコース」=地図=は行程約22キロ。次回は6月17日(日)午前9時、東京都新宿区霞ケ丘町の明治神宮外苑集合。午後4時ごろ解散。7000円(自転車とヘルメットのレンタル代、保険料など)。昼食代は別途。10人。5人以上で実施。要予約(先着)。問い合わせはサイクルベースあさひ(06・6387・8745)。やまみちアドベンチャーのホームページ(http://www.yamamichi.jp)からも申し込み可。