ガイドツアーで街を歩く
れんが造りの東京駅の前に、5周年を迎えた「丸ビル」と並んで双子のようにそびえ立つ「新丸ビル」。先月末の開業でメディアをにぎわせた、東京の新名所だ。衣料雑貨や飲食など153店舗が入り、連日10万人以上が訪れる。
でも、丸の内の見どころは新しいものばかりではない。明治生命館や東京中央郵便局など、戦前から残る建物が多い街でもある。「街自体が博物館みたいなものです」と話すのは、かつて丸の内のビジネスマンだった石川邦雄さん(66)。街歩きツアーを主催するNPO「大丸有エリアマネジメント協会」でツアーガイドを務めている。
その「丸の内ウオークガイド」は、テーマ別に全3コース。金曜に開かれる「アートコース」を石川さんに先導してもらった。
丸の内仲通りの歩道に点在する彫刻作品、DNタワー21内のアートスペースなど、約1時間半かけて巡る。丸ビルでは、床に埋められた巨木を発見。旧丸ビルを支える基礎として使われていた松の一種だという。近くにはその巨木を模したオブジェが立つ。「丸の内の歴史に人の手が加わったアート作品です」と石川さん。普段は素通りしていた場所にも思わぬ見どころがあって驚く。
「無料で楽しめるスポットも多いんですよ」と、オーディオ機器メーカー「ケンウッド」のショールームへ。平日正午から1時間、CDやDVDのコンサートがある。終点の「丸の内さえずり館」は、心地よい野鳥の鳴き声を聞きながら自由にくつろげるスポット。どちらも街歩きのひと休みに使えそうな穴場だ。
「新しいものと古いものが共存し、調和しているのが丸の内の魅力」と石川さん。そこに息づく人々の営みを感じながら、街を歩いて欲しいという。