マリオン・コムロゴ
2007.6.12(火)更新  特集/作る喜び 買う楽しみ
■特集 目次 ヘ    ■コラムのトップページ へ
 手作りのものには、既製品にはない温かみが感じられます。心を込めて作った品々が並ぶマーケットに出掛けてみませんか。ものづくりをする人との会話も楽しめそうです。
 
(上)一つずつ手間ひまかけた品だけに、客への説明にも熱がこもる

(下)自宅の庭に作った窯で焼いたガラス作品=鬼子母神で

 作り手の思いを 身近に
手創り市

 木漏れ日が差し込む寺の境内で紙芝居が始まった。

 〈チヨコさんとコムギくんが浜辺にいると、海のかなたからピアノの音色が聞こえてきました……〉。子どもに交じって大人たちも熱心に耳を傾ける。お話が終わって、紙芝居のお兄さんが照れくさそうに一言添えた。「このお菓子から生まれたお話です」。お手製の菓子が並ぶ箱の中からチョコとココナツのクッキー「常夏ピアノ」を一つ取り出した。

 稲尾教彦さん(26)は奈良県で小さな菓子屋を営んでいる。子どもたちが安心して食べられるものをと、愛情を込めて手作りする。そんな菓子を手に、東京・池袋の近くにある鬼子母神で毎月一回行われる「手創り市」に夜行バスでやって来る。「交通費ぐらいは売れないとなあ」と言いながらも、顔は晴れやかだ。

 「市」には、陶芸家や学生などプロアマ問わず、ものづくりの好きな人々が作品を持ち寄る。主婦が子どもの寝静まった夜、こつこつと作りためたビーズのブローチ、サラリーマンが休日に作製した革のカバン――。先月は40組余りが参加した。

 「いわば1日限りの青空個展会場です」と、この市を企画した名倉哲さん(27)。板橋区にあるカフェのオーナーで、店の一部をギャラリーとして貸し出すが、発表の場が少ないと作家たちが嘆くのをよく耳にしていた。そんな折、京都の寺で20年近く続く「手づくり市」を知った。地元のおばあちゃんが漬物を売る傍らで、若い人たちがオリジナルの靴や服を売る。「ものを作る人と見に来た人がじかにコミュニケーションする姿を見て、『これだ』と思った」

 鬼子母神の市は、昨年11月に始まった。朝方は近所の人が散歩がてら顔を出し、昼過ぎになると子連れの夫婦や若い女性たちがやってくる。路面電車が走り抜ける下町の一角でゆったりとした時間が流れる。

  手創り市
 今月は30日(土)、午前9時〜午後4時。雨天中止。出展料は1ブース3000円。東京都豊島区雑司が谷3丁目(都電鬼子母神前駅)。問い合わせはロジカフェ(03・3956・2254、(日)を除く午後3時以降)。

出展する前に確認を
 「フリーマーケット」は古物市のことで、不用になった物を「再利用のため」売買する場。手作り品を売ることは公益目的にそぐわないとして、東京都は昨秋、都の公園内で行うフリーマーケットで、手作り品の販売を禁止する通知を出した。逆に「手作り」「アート」とうたったマーケットの場合、リサイクル品の扱いは認めないのが普通。催しの趣旨を確かめて参加することが必要だ。
アートフリマ
 見る側から出す側に
アートフリマ

 「ものを通して『世田谷』を知る」をテーマに、春と秋の年2回開かれる「世田谷アートフリマ」。せたがや文化財団が主催し、今年で5年目を迎える。NPO団体がブースを出し、地元の物産の販売もあって、毎回約1万人の来場者でにぎわう。

 メイン企画のアートフリマは、オリジナル作品に出展を限っている。地元住民や世田谷を拠点に活動する作家たちの約80ブースが並ぶ。隣に出展する人がご近所さんだったりして、「世田谷」を軸に人の輪が広がる。

 来場者が参加できる「お花屋さんになってみよう」「ひつじを紡ごう」といった体験コーナーも=写真は昨年。「出張アトリエ」では消しゴムハンコや香袋を作る作家の姿を間近で見ることができる。「見に来た人が、今度は出展者側に回りたいと思ってくれたらうれしい」と主催者は話している。

  世田谷アートフリマ
 今月16日(土)と17日(日)、秋は11月3日(土・祝)と4日(日)。午前11時〜午後6時。東京都世田谷区太子堂4丁目のキャロットタワー内世田谷文化生活情報センター(三軒茶屋駅、TEL03・5432・1543)。

  あ〜てぃすとマーケットin横浜赤レンガ倉庫
あ〜てぃすとマーケットin横浜赤レンガ倉庫  みなとみらいの名所のひとつ横浜赤レンガ倉庫で年2回開催。ウェブ上で作品を販売している作り手が全国から集まる=写真。約100ブースが並ぶ。次回は7月27日(金)〜29日(日)、午前11時〜午後7時(29日は6時半まで)。横浜市中区新港1丁目(日本大通り駅)。お問い合わせ先アドバンスネクスト(045・820・2038)。
  おうめ手づくりいっぱい市
 毎月1回開かれ、来月で7年目を迎える。場所は手つかずの自然と古い町並みが残る青梅市の住吉神社参道。出品は自作に限り、陶芸、パッチワーク、イラストなど多彩。原則第3(日)で、今月は17日(日)の午前10時〜日没。東京都青梅市住江町(青梅駅)。お問い合わせ先事務局(0428・24・5544、(月)、第4(日)休み)。
  井の頭公園アートマーケッツ
井の頭公園アートマーケッツ  雑木林が茂る井の頭恩賜公園内で原則毎週(土)(日)(祝)に開催。今年1月から始まり、事前に年間登録した約200人のアーティストが自由に、手作りのアクセサリーや写真などを展示販売する=写真。大道芸や音楽演奏なども。午前9時ごろ〜夕方。東京都武蔵野市御殿山1丁目(吉祥寺駅)。問い合わせは事務局(0422・47・1210)。

(2007年6月12日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

特集 目次 ヘ      作る喜び 買う楽しみ TOPヘ    コラムのトップページ へ

asahi-mullion.comトップページへ
サイトマップ | 会社案内 | 朝日マリオン・コムとは | 姉妹メディア | 会員規約 | 個人情報・著作権
asahi-mullion.comに掲載の記事や情報、写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
Copyright 2007 Asahi Mullion 21. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行