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2007.9.11(火)更新  特集/演劇の街・池袋が面白い
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 東京・池袋に9月10日、上質なつくりにこだわった新劇場「あうるすぽっと」がオープンした。東京芸術劇場やサンシャイン劇場など、舞台芸術の場が点在する「劇場都市・池袋」に、また一つ拠点が加わった。地元では、30日まで恒例の演劇祭も催され、エネルギッシュな若手劇団の出し物や、世界最先端の洗練されたステージを楽しむことができる。いま、演劇の街が面白い。
あうるすぽっと 「あうる」の客席のいすは、長時間座っていても疲れないように硬さに配慮。随所に居心地のいい空間づくりが施されている
新劇場「あうるすぽっと」/9月30日まで演劇祭も
 地下鉄の東池袋駅に直結した劇場「あうるすぽっと」。300平方メートル余の広々としたロビーから劇場内に入ると、壁が暗いブラックボックス・タイプの空間に真っ赤ないすが並ぶ。301席と席数を抑え、足元や通路はゆったり。舞台は間口、奥行きともに大きめで、臨場感の広がりに効果を発揮しそうだ。

 「あうるすぽっと」の名前は、知恵を象徴するフクロウの英語名と「逢(あ)い集う」の意味を重ねた。国内外の作品や自主制作公演など、大人が楽しめる演劇を上演する。

 池袋周辺にはいま、小劇場を中心とした18カ所の劇場・ホールがひしめく(豊島区調べ)。来年で創立60年となる俳優養成の専門学校「舞台芸術学院」もある。1968年に寺の敷地内で貸し劇場を始めたシアターグリーンの朝比奈安成(あんじょう)代表は「初めは本堂を練習場として開放していた。少しずつ小劇場が増えて、演劇なら池袋と言える土壌が育ってきた」と振り返る。

 「演劇なら池袋」を決定付けたのは、88年に開催された「東京国際演劇祭」。劇場や近隣のデパートに国、都などが協力し、海外を含めた42団体が参加した。その流れは、毎年2、3月に開かれる「東京国際芸術祭」や、若手劇団を中心とした「池袋演劇祭」に引き継がれている。

 東京国際芸術祭を主催するNPOアートネットワーク・ジャパンの蓮池奈緒子事務局長は「池袋で演劇にかかわる人が一体となって、芝居を見る楽しさを広げていきたい」と意気込んでいる。

 
「あうる」完成記念公演
ミニコンサート  「貸し劇場が多い池袋で、発信力やブランド力を高めたい」(松島規支配人)と、自主制作公演を含めた4本のこけら落とし公演を企画=写真は10日の開館記念式典。派手さはないが、静かな感動に包まれる舞台が楽しめる。
 問い合わせは、あうるすぽっと(豊島区東池袋4丁目、03・5391・0751)。

  (1)ミュージカル「ハロルド&モード」
 9月20日(木)〜30日(日)。5500円
  (2)「駅・ターミナル」
 10月4日(木)〜14日(日)。5000円
  (3)「海と日傘」
10月30日(火)〜11月 11日(日)。5000円
  (4)「朱雀家の滅亡」
12月4日(火)〜16日(日)。7000円(9月15日(土)から発売予定)。

 (1)(3)(4)のチケット取り扱いは、ぷれいすチケットセンター(TEL03・5468・8113)、(2)は、木山事務所(TEL03・5958・0855)。詳細はホームページ(http://www.owlspot.jp)。

 
 
池袋演劇祭
ミニコンサート  89年に始まり、今年で19回目。9月30日(日)まで、若手の劇団を中心とした44団体が、シアターグリーンや池袋小劇場など13ホールで、熱気ある演技を競う=写真は8月の前夜祭。100人の公募審査員が、大賞や優秀賞など九つの賞の受賞者を決めるのが特徴だ。毎年9月にあり、誰でも参加できる。詳細はホームページ(http://www.toshima-mirai.jp/event/060930.html)。問い合わせは、事務局(03・3985・0960)。

  「SO・LALALA――僕の空には虹がある」
 昨年の優秀賞劇団「吉本興業ガールズ演劇ユニット TRAPPER」が、近未来を舞台にした作品を再演。9月22日(土)〜24日(月)(休)、午後2時と7時(24日は5時のみ)、豊島区東池袋1丁目の区民センター文化ホール。2800円(前売り券は2500円)。(TEL03・5217・6090)。
 
 
にしすがも創造舎
ミニコンサート  廃校となった中学校の校舎や体育館を利用したけいこ場(豊島区西巣鴨4丁目)。体育館を改修した特設劇場=写真=は、昨年から東京国際芸術祭のメーンホールとなっているほか、演出家の蜷川幸雄が手がける舞台のけいこ場や、子ども向けのワークショップの会場としても使われている。問い合わせはアートネットワーク・ジャパン(03・5961・5200)。

  「ティンゲル・グリム――眠れぬ森のおどけ奇譚(きたん)」
 演出家の串田和美、舞台美術家の宇野亜喜良、女優の高泉淳子ら、多彩な表現者たちが特設劇場ならではの幻想的な芝居を繰り広げる。10月4日(木)〜14日(日)、午後2時と7時(4、5、9、11、12日は7時のみ、7、8、14日は2時のみ)。5500円から。問い合わせはアートン・グリム事務局(03・6737・1006)。
 

(2007年9月11日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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