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2007.11.20(火)更新  特集/お江戸の名所「五色不動」
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 山手線でおなじみの「目白」「目黒」の地名は、由緒ある不動尊が由来だそうです。他に「目青」「目赤」「目黄」不動があり、「江戸五色不動尊」と呼ばれています。秋の散策に不動尊巡りをしてみませんか。



 街道・寺社ツアーなどの講師を務める金沢正脩さん(63)の案内で、不動尊巡りをしてみた。金沢さんの解説によると、五色不動尊は徳川家光が定めたという伝えによって一躍有名に。江戸の人々も盛んに巡ったという。「当時から続く不動尊巡りを体験して、江戸の人々と心を通わせてみるのも一興」と金沢さん。

 まず、関東最古の不動霊場とされる「目黒不動尊」。「江戸名所図絵」にも描かれている。門前町の面影はすでにないが、毎月28日の縁日には、多くの屋台が並び、不動尊前の商店街は人出でにぎわう。

 サクラ並木で有名な目黒川が秋の日差しに輝いている。そぞろ歩きながら金沢さんは「江戸の人々の寺社巡りは、信仰とレジャーを兼ねたもの。そんなに娯楽がなかった時代。門前での食べ歩きは大きな楽しみだったようです」と話した。

 文京区の目赤不動尊では、バス1台借り切って白衣姿でお参りしている団体と会った。千葉県から来た石合満子さん(76)は「不動巡りは年一度のお楽しみ会。元気で過ごす活力にもなるし、みんなでお参りすることで心が一つになる」と参拝の魅力を語る。

 それにしても、目赤とか目青とか、実際、不動尊の目はどうなっているのだろう。世田谷区の目青不動尊の本尊は秘仏で公開されていない。「ここの本尊は目が本当に青い」というウワサも。住職の林英寛さん(60)に確かめると「私も10年前に一度拝みましたが、不動尊の名前は目の色に由来するわけではないので確かめていません」。

 五色不動尊は、都内に点在しているので山手から下町までそれぞれの街の魅力を体感できるのも楽しみの一つだ。



 江戸時代、徳川家光が江戸城を守るために置いたという。色の由来は、仏教の「五色」や、陰陽五行説の方角(東西南北と中央)に当てはまる色という説が有力。明治以降に複数の目黄が登場したが、現在は2カ所とされる。

 ◆目黒不動尊
 日本三大不動の一つでもある。元旦の護摩祈願は今月28日から受け付け。目黒区下目黒3丁目(不動前駅)。問い合わせは03・3712・7549。

 ◆目白不動尊
 本尊は、自らの腕を切り落としたという伝説がある不動明王。切り落とした腕をかたどったお守り(800円)も。豊島区高田2丁目(学習院下停留場)。問い合わせは03・3971・1654

 ◆目赤不動尊
 文京区本駒込1丁目(本駒込駅)。問い合わせは03・3942・0706。

 ◆目青不動尊
 青が、天と地を結ぶ空の色であることから「縁結び」の不動尊といわれる。元旦からお札を無料配布する(なくなり次第終了)。世田谷区太子堂4丁目(三軒茶屋駅)。問い合わせは03・3419・0108。

 ◆目黄不動尊(最勝寺)
 1月4日(金)と5日(土)、江戸五色不動尊を徒歩で巡るツアーを開催。2日間で6カ所を参拝。20人(先着)。詳細は同寺へ。江戸川区平井1丁目(平井駅)。問い合わせは03・3681・7857。

 ◆目黄不動尊(永久寺)
 台東区三ノ輪2丁目(三ノ輪駅)。問い合わせは03・3801・6328。

 五色不動尊に関連する本も出版されている。  「虚無への供物」(中井英夫著、講談社、上下各730円、写真左)は、青函連絡船が沈没、千人以上が犠牲になった1954年の洞爺丸事件を背景に、旧家を舞台にした殺人事件が次々と起きる。  陰陽道ブームのさきがけとなった「帝都物語」(荒俣宏著、角川書店、全6巻・735〜819円、写真右)は第8回日本SF大賞受賞作。明治から近未来にかけての東京を舞台に、平将門の亡霊により首都破壊を企てる魔人・加藤保憲と正義の士との戦いを描く。
 


(2007年11月20日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
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