≪千葉・川村記念美術館≫
(上)床材のすきまから空気を送る最新の空調設備を備えた企画展示室 (下)ニューマン・ルーム(イメージ)
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カーテン越しに柔らかな日が差し込む部屋に、ただ1点の絵画が据えられる。バーネット・ニューマンの「アンナの光」。白で統一された部屋に足を踏み入れ、縦276×横611センチの画面一面を赤く塗りつぶした作品の前に立つと、赤い光が押し寄せるような感覚におそわれる。
戦後のアメリカ美術を中心に、およそ千点のコレクションを誇る川村記念美術館。約2年をかけて増改築を行い、ニューマンやフランク・ステラの作品など、従来のスペースでは展示しきれなかった大作を常設するという「悲願」を達成した。
印象派から抽象表現主義の作品までが並んだコレクションの展示は、歩を進めるごとに20世紀美術の流れを体感できる。中でもマーク・ロスコの大作7点を集めた「ロスコ・ルーム」は開館当初からの見せ場の一つ。今回のリニューアルでは作品の点数に合わせた7面の壁をしつらえ、作品に包み込まれるような体験ができるよう工夫された。
新たに増設された企画展示室では、「マティスとボナール」展を開催中。天井高6メートルという広々とした空間には天窓から自然光が入り、色彩豊かな2人の作品を際だたせている。
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佐倉市坂戸(佐倉駅から送迎バス、TEL0120・498130)。午前9時半〜午後5時半。企画展は5月25日(日)まで。1500円、学生と65歳以上1300円、小中高生500円。4月28日と5月5日を除く(月)と5月7日休み。
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≪群馬県立近代美術館≫
緑豊かな県立公園の中に、世界的建築家、磯崎新さんの初期代表作として知られる群馬県立近代美術館がある。74年の開館から30年余りを経て、耐震補強などを機に展示室も一新した。
展示空間を極力シンプルにすることで作品を際立たせる「ホワイトキューブ」というコンセプトに基づき設計された。改修を担当した磯崎新アトリエの吉野弘さん(37)は、「当時のコンセプトを深め、芸術作品を束縛しない純粋な展示空間をつくった」という。
ポイントは採光と照明設備だ。スポット照明で薄暗かった展示室1は、天井全面に埋め込んだ照明で空間を均一に照らし、壁の隅まで影を作らない光天井に。展示室2は圧迫感のある下がり天井をやめ、自然光が入る吹き抜けを設けた= 写真。
明るく開放的になった展示室は、収蔵品約300点を一挙に公開する「甦(よみがえ)る美術館」など二つのオープニング展で4月26日(土)からお目見えする。「普段見ることのできない収蔵庫も公開します。入りやすく誰もが楽しめる美術館にしていきたい」と学芸員の染谷滋さん(55)は話す。
◆ 高崎市綿貫町、「群馬の森」内(高崎駅からバス、TEL027・346・5560)。午前9時半〜午後5時。常設展示300円、高・大学生150円。5月7日(水)、12日以降の(月)休み。
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≪東京おもちゃ美術館≫
違い棚や琉球畳をしつらえたごっこ遊びスペースも多田さんのこだわり
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新宿区の旧四谷第四小学校の校舎内に4月20日(日)、中野区で23年間運営してきた「東京おもちゃ美術館」が移転オープンする。
築百年の歴史ある建物を惜しんだ地元住民の提案で、自主運営の地域交流拠点「四谷ひろば」として再生した施設の一角。館長の多田千尋さん(46)は移転を機に「様々な世代の人がおもちゃを通してつながりあう場にしたい」と意気込む。目指したのは、好奇心を誘い、日本の技や文化を体験できる遊びの空間だ。
音楽室を改装した「おもちゃのもり」は、靴を脱いで入る総ヒノキのフローリング敷き。ピンポン球のような木製のボール2万個を入れた「木の砂場」や中に入れる「どーるはうす」などが用意されている。これらはすべて国産の木材を使い、職人が手仕事で仕上げた。
各展示室にはおもちゃの遊び方を教えるボランティアが常駐。役目を終えた建物が、にぎやかな笑顔の絶えない場所として息を吹き返す。
◆ 新宿区四谷4丁目(四谷三丁目駅、TEL03・5367・9601)。午前10時〜午後4時。700円、3歳〜小学生500円。(木)休み。
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