 粘土で作った人形を写真作品にする関本さん=横浜市中区初音町のヤグチレジデンス
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高架下の狭い路地で、ぎこちない笑顔を浮かべた女性の人形の写真がショーウインドーに飾られている。「何これって思ったら、気軽に中に入って」と写真家の関本幸治さん(39)が笑顔で招き入れる。
撮影用の人形が散らばる関本さんのアトリエは、かつての「飲食店を装った売春宿」。京浜急行日ノ出町駅から黄金町駅にかけての一帯にはこうした違法飲食店が200以上軒を連ねていたが、05年に警察と行政、地元住民が撲滅運動を開始し一掃した。
現在、空き店舗に美術家や小説家、劇団ら19組を呼び込み、街の再生を図っている。その空気を感じてもらおうと、関本さんら入居者とゲスト作家による「黄金町バザール」が開かれている。2回目の今年は、アトリエを一斉開放したりワークショップを開いたりするほかに、防犯や歴史をテーマにしたツアーを企画。パンフレットに地元飲食店の紹介を盛り込むなど、「まちあるき」を打ち出す。
週末には、薄暗い路地を家族連れが歩き、近所の小学生がアトリエを遊び場にする。しかし街のあちこちに警官が立つなど近づきがたい空気は完全には消えていない。再生活動の先頭に立ってきたNPO黄金町エリアマネジメントセンターの山野真悟さん(58)は「先手を打っていかないと逆流もあり得る。黄金町は変わっているというメッセージをテンポよく発信し続けたい」と表情を引き締める。