吉祥寺で いいモノ探し
 シーリングワックスのスタンプを選ぶ木下綾乃さん=武蔵野市のジョヴァンニ
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吉祥寺は木下さんが学生時代を過ごし、今もよく「さんぽ」に訪れる街だ。
待ち合わせは、壁一面にポストカードを並べているカフェ「moi(モイ)」。木下さんは、シンプルな花模様を2枚手に取った。黄色と青のこの柄といつも決めている。かわいいと思ったものは手元に常に用意。「誕生日プレゼントの礼状とか、思い立った時にさっと書けるから」
次に訪れた「ジョヴァンニ」は、ルネサンス期に貴族の間で流行したというイタリアの伝統工芸品がそろう店。お目当てはシーリングワックスのスタンプだ。ろうを垂らしてその上に刻印する、本来は封書を閉じるためのもの。木下さんは贈り物のラッピングのアクセントにも使う。包装した箱にひもを十字にかけ、結び目にスタンプする。
包装の余白に、同店で買った外国の消印を模したゴム印を押して手渡しすることも。贈り物がエアメールの雰囲気漂う「オリジナル小包」になる。
この日選んだスタンプはエッフェル塔をかたどったもの=
写真。「来年予定しているフランス旅行の途中で、これを使って手紙を出したいなと思って」。自宅には王冠や雪の結晶といった柄をそろえている。
生産中止のノートなどをそろえ、文具のセレクトショップといった趣がある「36(サブロ)」。ここでの愛用品は、8色のクレヨンを回して好きな色を引き出せるペンや、ミシン目が作れるカッターなど。手に取ったボリビアの手刺しゅうのミニポーチは友人への贈り物。「私が使っている同じ刺しゅうのペンケースを友人が気にいったみたいだったので」。ふと目をとめた筆ペンも「書道家の友だちに」。「和風じゃないデザインがめずらしいから」
買ったのは、どれも偶然出合ったもの。長く使うつもりだから、実際に役立つものしか買わないと決めている。そんなふうに選んでいると、使っているものをほしいと言われたり、これを贈ったら喜ぶんじゃないかと思いついたりする。気兼ねなくプレゼントできるのは、実用品だからこそ。使う、あげる、買いに行く。これが木下さんの「文房具さんぽ」だ。
■moi 東京都武蔵野市吉祥寺本町2の28の3(TEL0422・20・7133)
▽ジョヴァンニ 吉祥寺本町4の13の2(TEL20・0171)
▽36 吉祥寺本町1の28の3の107(TEL21・8118)