寒さが増す1、2月は、松葉ガニの身が引き締まり、旨みも増すという。「人間が寒いと厚着するのと同じ。殻に身が詰まっておいしい」と鳥取県漁業協同組合の前嶋宏さん。
松葉ガニが揚がる代表的な港は、県東部の賀露港や網代港。90トン前後の船で2〜3日かかる底引き網漁だ。船にはカニに適した温度の水槽があり、生きたまま港に持ち帰る。港のセリで、裏返したカニが一斉に並ぶ様子は圧巻。
90年代、長年の乱獲により漁獲量が落ち込んだ。「漁場に保護と増殖を目的とした『カニ牧場』を設けたり、漁期を水産庁の規定より短くするなど努力を重ねています」と前嶋さん。結果、近年の漁獲量は回復している。
鮮度抜群のカニは、刺身、しゃぶしゃぶ、焼きガニと何にしても美味。この時期は、値段の手ごろな最終脱皮前の「若松葉ガニ」も。日持ちしないので、ご当地のみの味わいだ。