懐かしい木のぬくもり
子どもの頃、学校の音楽室で誰もが一度は見たことがある「マリンバ」。マレットと呼ばれるバチで音板を打ち、共鳴管にその音を響かせて独特の音色を出す。原形は数百年から千年くらい前のアフリカにあったらしい。木の板を並べた下に、ヒョウタンなどをぶらさげて共鳴管の役割を果たしていた。
発祥地にはアフリカ以外にも様々な説があるが、奴隷とともに南米に渡り、米国で改良されたといわれている。しかし、今のような形が生まれたのは、19世紀後半、中米のグアテマラだと言う。グアテマラでは、いまでもマリンバは国民的な楽器で、街なかには、巨大モニュメントが飾られている。
多くは4オクターブだが、演奏用の楽曲が確立するにしたがって、低音に1オクターブ増えた5オクターブのものも登場し、幅は2メートルを超える。
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マレットは、ゴムの玉に、絹や毛糸、木綿、革などをかぶせることで、硬い音や柔らかい音、澄んだ音、濁った音など様々な音色を出すことができる。
片手に2、3本、多い人では4本も左右の指に挟み、旋律と和音を同時に奏でる。打楽器とは思えない、ピアノのようなメロディー。木のあたたかい音色は、どこか懐かしい響きがする。
◆「マリンバ・トロピカーナ」(写真)
4人のマリンバ奏者とパーカッション、ギター、サックス、フルートなど総勢11人のアンサンブル。「ラ・エンガニャドーラ」「マリア・クリスティーナ」などラテンの名曲を新しいアレンジで仕上げた15曲。2940円。
上記CDを5人にプレゼントします
応募は9月9日まで

提供
 カルタコム
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◆「メキシコとグアテマラのマリンバ音楽」
前半7曲はグアテマラマリンバの曲、後半の12曲はメキシコの音楽の構成。「ミ・リンダ・ケリー」「ベラクルス」などの伝統曲を19曲。1575円。
◆松村繭子リサイタル
10月15日(金)午後7時、東京都港区赤坂1丁目のサントリーホール小ホール(六本木一丁目駅)。全日本第1回マリンバコンクールでグランプリを受賞し、国内外で活躍する演奏家。チャイコフスキー「白鳥の湖」、ビゼー「アルルの女 第1、2組曲」などを。全席自由5000円。
アルバム「虹音−−nijine」(3000円)、「Radiant Health in Nature」(3000円)も発売中。問い合わせは松村繭子演奏会事務局(TEL03・3639・0601)。
◆吉岡孝悦プロデュース石響−−展覧会のマリンバ
9月19日(日)、20日(月・祝)、午後4時、東京都新宿区若葉1丁目のコア石響(四ツ谷駅、TEL03・3355・5554)。
97年度文化庁芸術祭大賞を受賞し、作曲家としても活躍するマリンバ奏者。3人の画家の作品にあわせて曲を披露する。松岩邦男の「神話伝承」は、ピアノとあわせた組曲、小野田維「遠い楽園の記憶」、木村法子「エクレシア」の2作品は、その場で見ながら曲を作り演奏する。終了後は交流会も。各定員80人。3500円。作品展示は午前11時〜午後3時(無料)。
◆ノナカパーカッション・ギャラリー
東京都世田谷区等々力2丁目(尾山台駅、TEL03・3705・8221)。マリンバ(50万〜250万円程度)をはじめ、ビブラフォン、シロフォン、スネアドラムなどのパーカッションを展示・販売。営業時間は午前10時半〜午後7時((水)(日)(祝)(休)休み)。
マリンバを常設したスタジオの貸し出しは、1時間1050円、学生840円から。利用時間は午前11時〜午後7時。要予約。
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聴き手の体で共鳴する音を
小竹 満里(31)
打楽器は、とりあえずたたけば誰でも音が出せる。奏者の喜怒哀楽をすぐ音に映し出す。沈んだときには暗い音、ハッピーなときには明るい音、怒っているときは堅い音。気分が荒れているときは、思った通りの音が出せず練習にならないが、そんなときは、ひたすら思いっきりたたくと、気分はすっきりする。だから打楽器はやめられない。
魅力にとりつかれたのは6歳のとき。母親が習っていたマリンバのレッスンについていったのがきっかけだ。まだ楽器と同じ程の背丈で、電話帳を踏み台にして見よう見まねでバチを振った。「たたいただけで音が出るのが楽しかった」と振り返る。
マリンバは楽器の歴史は古いが、楽曲はまだ発展途上。次々と新しい演奏技法が現れ、演奏家は常に技術を磨き続けなければいけない。できないトレモロがあると1日7、8時間練習するのは当たり前。練習から離れてテレビを見ているときでも、自然と指だけは動いている。
「うまくなるというより、自分だけの音を出せるようになりたい」という小竹。目指すのは、聴き手の体の中で共鳴するような低くて柔らかい音。低音のトレモロが続く自作の曲「CALM(静寂)」は、静かな海底に聴く者を導いてくれる。
エール 素朴さがいい
脚本家・三谷幸喜さん
考えてみれば、マリンバってずいぶん素朴な楽器です。叩いて音を出すんだから。でも素朴だからこそ、音に力がある。素朴だからこそ、音にあたたかみがある。僕にとってマリンバは、癒し系のようで同時に体育会系、しかも程よいユーモアのセンスを持った女性のイメージです。去年再演したミュージカル「オケピ!」でマリンバを演奏して下さった小竹満里さんも実はそんな方。これって偶然?
これまでのコラム
●二胡(中国) 賈 鵬芳(ジャー・パンファン)
●タブラ(インド) 吉見 征樹
●バグパイプ(イギリス) 山根 篤
●ケーナ(ペルー) 田中 健
●ジェンベ(マリ) 池田 正博
●馬頭琴(モンゴル) チ・ブルグット
●ツィンバロム(ハンガリー) 斉藤 浩
●古筝(中国) 伍芳(ウー・ファン)
●ウクレレ(米国) 高木ブー
●津軽三味線(日本) 上妻宏光
●アルプホルン(スイス) 玉川アルプホルンクラブ
●アルパ(パラグアイ) 上松 美香
●ディジュリ ドゥ(オーストラリア) 哲J
●ビリンバウ(ブラジル) 丸山祐一郎
●ウード(チュニジア) 常味 裕司
●マラカス(キューバ) BON−BON BLANCO
●ジェゴグ(インドネシア) スアール・アグン
●チャング(朝鮮半島) 康明洙
●スチールドラム(トリニダードトバゴ) カリビアン・マジック・スティール・ドラム・オーケストラ
●カンテレ(フィンランド) はざた雅子
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