懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行
2004.11.25(木)更新  民族楽器の旅
 
民族楽器の旅 バラライカ(ロシア)
これまでの記事→
憂愁奏でる三角の器

 元々は三角すいだった共鳴胴がユニークな、ロシアの国民的楽器バラライカ。曲線のあるバイオリンなどと違い、4枚の板で作れてしまうこの形は、農民の間で生まれ、親しまれた楽器であることを象徴するようだ。
約30秒、3M
再生ソフト
ダウンロード
(Quicktime)

 

 カザフスタンの弦楽器ドンブラがルーツと言われるが、その歴史は平たんではない。キリスト教の東方正教会が典礼に楽器の使用を禁止していたため、ロシア音楽は声楽を中心に発達した。そんな中でバラライカは、「農民のための粗末な楽器」としてさげすまれていたという。

   *     *   

 それを、ロシア民謡の演奏に欠かせない存在にまで高めたのが、「バラライカの父」、ワシリー・アンドレーエフ。19世紀末、彼はバラライカをコンサートに耐えうる楽器に改良。幅広い音域をカバーする大小6種からなる合奏スタイルも確立した。

 同音に調弦されたナイロン弦2本と金属弦の合計3本の弦を、指ではじいて演奏する。この異なる2種の弦が、一つの楽器から作り出されるとは思えない、奥行きのあるハーモニーを生む。また、空気のような繊細な音から硬質な力強い音まで、その音色は表情豊かだ。

 「軽口をたたく」というロシア語が名前の由来とも言われ、人間の肉声に極めて近い楽器と称される。その響きは、不遇な歴史を生き抜いた民衆の歌心そのもののように気高く、せつない。

 


◆「ロシアの伝統音楽−−エアメールシリーズ」(写真)
 モスクワの「バラライカ・オーケストラ」が演奏。「カリンカ」「月は輝く」など、ロシア民謡の魅力を堪能できる全11曲。1575円。

上記CDを5人にプレゼントします。
応募は12月2日まで

応募

提供
世界の民族音楽CD
カルタコム

◆「バラライカとピアノによるロシア音楽」(写真)
 ジェリンスキーと高橋清香(ピアノ)のデュオ。ロシアの作曲家による小品を中心に。ジェリンスキー作曲の作品も収録。全24曲。2500円。問い合わせはサウンド・アイ(TEL078・856・5806)。

◆バラライカコンサート「紅葉の音楽会」
 11月27日(土)と28日(日)、午後1時と3時、東京都北区西ケ原1丁目の旧古河庭園・芝生広場(西ケ原駅、TEL03・3910・0394)。日本を代表するロシア民族楽器オーケストラ「東京バラライカ・アンサンブル」のメンバーが、庭園の紅葉を背景に野外コンサート。ロシア民謡メドレーを中心に。
 雨天中止。入園料、中学生以上150円、65歳以上70円が必要(都内在住、在学の中学生は無料)。


◆カクテル「バラライカ」(写真)
 その名の通り、ロシアをイメージして作られたカクテル。ウオツカをベースにホワイトキュラソー、レモンジュースを配合した、かんきつ系のさわやかな甘みが特徴。
 一枚板のカウンターが落ち着いた雰囲気の、東京・銀座のバール・ド・ベリーニ(銀座駅、TEL03・5537・5353)では、午後8時半までにカクテルを注文すると半額になる「ハッピーアワー」を実施中。営業時間は6時半〜午前3時((土)は1時まで)。(日)(祝)休み。


◆映画「ドクトル・ジバゴ」(写真)
 旧ソ連の反体制作家ボリス・パステルナークの原作をデビッド・リーン監督が65年に映画化。ロシア革命を背景に、医師ジバゴとラーラの悲恋を描く一大歴史ロマン。バラライカが物語の要所で象徴的に登場する。約200分。DVD2枚組3129円。問い合わせはワーナー・ホーム・ビデオ(TEL03・5251・6360)。


◆バラライカ教室
 11月27日と12月25日の(土)、午後3時半〜5時、東京都世田谷区経堂1丁目の日ソ会館(経堂駅、TEL03・3429・8231)。日本を代表するバラライカ奏者で、東京バラライカ・アンサンブル主宰の北川つとむさんが講師。初心者でも気軽に学べる1日講座。楽器の貸し出しも。3500円。要予約

エフゲニー・ジェリンスキー

21世紀のバラライカ担う
エフゲニー・ジェリンスキー(25)

奏  ロシア民謡の哀愁にスペイン舞曲の陽気、ジャズの洒脱(しゃだつ)……。長身をバラライカに寄り添わせ、慈しむように弾く。その音色は、驚くほど雄弁だ。まるで楽器自体がその可能性を享受するかのように、変幻自在に鳴り響く。

 ロシアの若き俊英ジェリンスキーがバラライカと出会ったのは、サンクトペテルブルクの子ども民族オーケストラに在籍していた10歳のとき。ピックや弓を使わず、自分の素手で弾く点にもひかれたが、「とにかくその音色が気に入った」。14歳で音楽学校に入学して以来、バラライカひとすじ。数々のコンクールを制し、若手を代表する奏者として活躍する。

 作曲もこなし、「バラライカで世界中の音楽を奏でることができれば」と、ジャズやラテン風の作品も編曲する。ジャンルにとらわれず、大好きな音楽を、大好きなバラライカで奏でることが気に入っている。物腰は淡々としていて控えめだが、音楽への情熱、楽器の可能性をストイックに追求する姿には、バラライカの未来を担う風格さえ漂う。

 新たな開拓者を迎えたバラライカは今、自由に羽ばたこうとしている。


エール 陰影のある響き

作家・島田雅彦さん
 コンサートでその音を生で聞いた時、喜怒哀楽に満ちたつぶやきを思わせるその音色に大いに魅せられた。土産に楽器本体を衝動買いし、ロシア語の教則本を頼りに我流で弾いてみようとはしたものの、あの陰影に富んだ響きは奏でられなかった。数百年にわたり、ロシアの農民の憂愁をあの不格好な胴体に吸収してきた楽器だけあって、その音色はため息によくなじむ。

 これまでのコラム
 
●二胡(中国) 賈 鵬芳(ジャー・パンファン)
 ●タブラ(インド) 吉見 征樹
 ●バグパイプ(イギリス) 山根 篤
 ●ケーナ(ペルー) 田中 健
 ●ジェンベ(マリ) 池田 正博
 ●馬頭琴(モンゴル) チ・ブルグット
 ●ツィンバロム(ハンガリー) 斉藤 浩
 ●古筝(中国) 伍芳(ウー・ファン)
 ●ウクレレ(米国) 高木ブー
 ●津軽三味線(日本) 上妻宏光
 ●アルプホルン(スイス) 玉川アルプホルンクラブ
 ●アルパ(パラグアイ) 上松 美香
 ●ディジュリ ドゥ(オーストラリア) 哲J
 ●ビリンバウ(ブラジル) 丸山祐一郎
 ●ウード(チュニジア) 常味 裕司
 ●マラカス(キューバ) BON−BON BLANCO
 ●ジェゴグ(インドネシア) スアール・アグン
 ●チャング(朝鮮半島) 康明洙
 ●スチールドラム(トリニダードトバゴ) カリビアン・マジック・スティール・ドラム・オーケストラ
 ●カンテレ(フィンランド) はざた雅子
 ●マリンバ(グアテマラ) 小竹 満里
 ●バンドネオン (アルゼンチン) 小松 亮太
 ●ドンブラ (カザフスタン) アイティムラティ・トルハリ
 ●尺八 (日本) 金子 朋沐枝
 ●タンバリン (イタリア) アルフィオ・アンティコ
 ●シタール (インド) 若林 忠宏
 ●ハルダンゲルバイオリン(ノルウェー) 山瀬 理桜
 ●ひょうたん笛(中国) 伊藤 悟
 ●オカリナ(イタリア) 宗次郎
 ●中国琵琶(中国) ウェイ・ウォン
 ●ダルブッカ(エジプト) 伊藤 アツ志

(2004年11月25日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
asahi-mullion.comトップページへ
サイトマップ | 会社案内 | 朝日マリオン・コムとは | 姉妹メディア | 会員規約 | 個人情報・著作権
asahi-mullion.comに掲載の記事や情報、写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
Copyright 2009 Asahi Mullion 21. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

懸賞サイトは朝日マリオン・コム-懸賞 プレゼント、懸賞 応募、懸賞 旅行