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2005.1.6(木)更新  民族楽器の旅
 
民族楽器の旅 カリンバ(タンザニア)
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「自分の音」探す楽しさ

 金属の棒を木の箱などに留め、親指ではじくだけのシンプルな構造。そこからオルゴールのような澄んだ繊細な音が流れる。アフリカでイメージされる太鼓の激しいリズムとは対局の、静かな小さな音だ。
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 左右の親指で金属棒をはじいて音をテンポよく重ねていく。ポロポロと鳴る透明な音に、棒に金属片を巻き付けるなどしてジージーというサワリ音を入れる。三味線と同様、音に幅や奥行きが増すのだ。

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地図

 カリンバはタンザニアやジンバブエをはじめ、サハラ以南のアフリカの多くの国で演奏される。名称はそれぞれの言葉で呼ぶため、カリンバ、ムビラ、サンザや、ヨーロッパ人がつけた親指ピアノも含め数百ある。棒が2段のものやサイズも音量も大きいものなど例外も多い。ただ基本的には持ち運びに便利な大きさなので、畑仕事の合間など、日常の中で大人が個人の楽しみとして弾く楽器だ。

 一番よい音を聞くには、自分で弾くことだ。共鳴用の穴が演奏者側に向いており、また共鳴するときの振動が手に伝わる。少人数で楽しむための楽器なのだ。決められた曲も音階もない。自分が心地よい音、音階を見つけ、「私のカリンバ」をつくる面白さが、人を引きつける。

 


◆ロビン・ロイド「コップがいっぱい」(写真)
 カリンバを中心にした全13曲。ロイドが「すずかけ作業所絵画クラブ」の絵に触発されて作曲したもので、その絵もポストカード(14枚)として入っている。どの絵がどの曲かを想像するのも楽しい。2600円。首都圏では台東区のコマキ楽器(TEL03・3842・6042)で購入できる。どら・くりえーしょん(TEL・FAX075・752・1941、http://www.robbin-muse.info)から郵送も。

◆「ジンバブエ」ショナ族のムビラ1〜3(写真)
 ジンバブエのムビラは、精霊と交信するために演奏されてきた。タンザニアのカリンバとは違い、キーが2段になっており、右手人さし指も使う。現地での演奏を録音したもの。1=写真=は全9曲、2は8曲、3は6曲。各1529円(ワーナーミュージック・ジャパン)。


◆アフリカ料理専門店「ローズ・ド・サハラ」
 東京都渋谷区代々木2丁目(新宿駅、TEL03・3379・6427)。タンザニアのティンガティンガアートの絵などが店内には飾られ、スタッフの多くがアフリカ人。東アフリカ料理は、トウモロコシの粉を練った主食の「ウガリ」(写真上、2100円、野菜のミートソース付き)、「ダチョウのサイコロステーキ」(同右下、1575円)、「ケニア風サラダ」(同左下、945円)。
 午前11時半〜午後3時、5時〜11時半((火)は夜のみ、(土)(日)(祝)は正午から)。


◆カリンバ・ワークショップ
 1月21日(金)午後7時、東京都世田谷区下馬2丁目の世田谷ボランティアセンター(三軒茶屋駅)。西洋音階にチューニングしたカリンバで名曲を弾く。講師は鈴木章人さん。1500円。定員6人。問い合わせは地球雑貨ふろむ・あーす(TEL03・3414・3545)。


◆手作りカリンバ(写真)
 学研オンラインショップ(http://shop.gakken.co.jp/)では自分で作れるカリンバを販売している。
 キットにはシンプルな木の箱が入っているので、絵を描いたり、彫刻を彫ったりしてオリジナルデザインを楽しめる。
 対象年齢小学生以上。縦156×横115×厚さ30ミリ。1000円(送料別)。

ロビン・ロイド

自然体がカリンバを呼ぶ
ロビン・ロイド(49)

奏  米・イリノイ州生まれで京都在住のロビン・ロイドは、アフリカの楽器「カリンバ」奏者として知られる。世界を一周してしまうような話だが、「自然の流れだった」という。

 中学・高校の頃から民族楽器全般に興味があった。その頃からカリンバも持っていたが、多くの楽器のうちの一つにすぎなかった。23歳で初めて来日したのは尺八と三味線を習うため。

 覚えた尺八を吹いても興味一つ示さない日本の友人が、「カリンバを弾くとなぜかすーっと集まって」。民族楽器のマルチプレーヤーで、ライブでも多くの楽器を紹介するが、問い合わせはカリンバばかり。「あの楽器は何だ」「さわってみたい」。1回だけと8年前に7人のワークショップを開いた。「それ以来やめさせてもらえないんです」。口コミで全国に広がり、今では200回以上になる。「いろんな楽器の中からいつの間にかカリンバが浮かび上がってきた」のが実感だ。

 演奏するときはリラックスし、カリンバだけに集中して心に浮かぶ気持ちを音楽にする。それがストレス解消につながるのか、最近は音楽療法の講師の仕事も多い。「カリンバを渡すだけで、自分で勝手に弾いて勝手に癒やしちゃうんだ」


エール ほっこりする

京都・法然院住職 梶田真章さん
 法然院の師走は、ロビンさんたちの「カリンバ・コンサート」で締めくくります。子供たちの体験教室を七月に開いて下さっているロビンさんが、米国人として自分なりのクリスマスを祝いたいと始めた催しです。尺八、三線(さんしん)などを交え、初めて聞いても心が安らぐほっこりする場となっています。さあ、ロビンさんと共に世界一周へ旅立ちましょう。

 これまでのコラム
 
●二胡(中国) 賈 鵬芳(ジャー・パンファン)
 ●タブラ(インド) 吉見 征樹
 ●バグパイプ(イギリス) 山根 篤
 ●ケーナ(ペルー) 田中 健
 ●ジェンベ(マリ) 池田 正博
 ●馬頭琴(モンゴル) チ・ブルグット
 ●ツィンバロム(ハンガリー) 斉藤 浩
 ●古筝(中国) 伍芳(ウー・ファン)
 ●ウクレレ(米国) 高木ブー
 ●津軽三味線(日本) 上妻宏光
 ●アルプホルン(スイス) 玉川アルプホルンクラブ
 ●アルパ(パラグアイ) 上松 美香
 ●ディジュリ ドゥ(オーストラリア) 哲J
 ●ビリンバウ(ブラジル) 丸山祐一郎
 ●ウード(チュニジア) 常味 裕司
 ●マラカス(キューバ) BON−BON BLANCO
 ●ジェゴグ(インドネシア) スアール・アグン
 ●チャング(朝鮮半島) 康明洙
 ●スチールドラム(トリニダードトバゴ) カリビアン・マジック・スティール・ドラム・オーケストラ
 ●カンテレ(フィンランド) はざた雅子
 ●マリンバ(グアテマラ) 小竹 満里
 ●バンドネオン (アルゼンチン) 小松 亮太
 ●ドンブラ (カザフスタン) アイティムラティ・トルハリ
 ●尺八 (日本) 金子 朋沐枝
 ●タンバリン (イタリア) アルフィオ・アンティコ
 ●シタール (インド) 若林 忠宏
 ●ハルダンゲルバイオリン(ノルウェー) 山瀬 理桜
 ●ひょうたん笛(中国) 伊藤 悟
 ●オカリナ(イタリア) 宗次郎
 ●中国琵琶(中国) ウェイ・ウォン
 ●ダルブッカ(エジプト) 伊藤 アツ志
 ●バラライカ(ロシア) エフゲニー・ジェリンスキー
 ●三線(日本) よなは 徹
 ●パンフルート(ルーマニア) 野崎ユミカ

(2005年1月6日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)
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