
「以前頂いたお菓子、どこで売っているかわかりますか」と、年配の女性に声をかけられた。茶色くて小さくて、おいしかった−−。わずかなヒントを頼りに、巨大な空港ビルの店舗群の中からお目当ての品を探し出したのは、エアポートコンシェルジェの
猪野恵子さん=
写真。
カウンター越しの案内ではなく、利用者の疑問にとことん付き合うべく始まった仕事。当初から働く猪野さんは、もう4年目だ。持ち歩いているファイルには資料がびっしり。手話や韓国語も勉強し、お土産などの新商品がでれば、すかさず試食をする。「空港内のことは何でもお尋ねください」
そんな猪野さんのお気に入りは、二つのターミナルビルを結ぶ遊歩道。真新しい植栽がさわやかで、見晴らしもいい。晴れた日によく行く場所で、「頭上にかかるスカイアーチを眺めながら、ほっと一息ついてます」。
第2ターミナルの展望デッキは、飛び立つ飛行機の向こうに東京湾の大パノラマが望める。お台場や、夜にはディズニーランドの花火が見えることもある。「ウッドデッキに腰掛けて、『空弁(そらべん)』を食べながら楽しむ景色は、格別だと思いますよ」

《メモ》
年間約6300万人が利用する首都圏の空の玄関口。施設内には約200の飲食店やショップが入っている。展望デッキの開放時間は、午前6時半〜午後10時。09年には4本目の滑走路が新設される予定。