
軒先に連なる裸電球、店頭に並ぶ駄菓子やおもちゃの数々。人込みを抜け、パンと牛乳を買ってベンチに腰掛けると、遠くから、懐かしい流行歌が流れてくる……。
昭和30年代の雰囲気を再現した街並みで、買い物や食事が楽しめるテーマパーク「台場一丁目商店街」。東京・お台場にオープンして4年がたった先月、新たに40〜50年代の下町文化を盛り込んでリニューアルオープンした。
「誰もが懐かしさを感じられる空間を作りたい」と、商店街自治会長の久保浩さん(47)=写真。本職は、商業施設のプロデュース会社の経営者だ。下町育ちで、「いつも温かく迎えてくれる商店街は、疲れた時にふと帰りたくなる心の古里」。そんな魅力を再現したいと、当初から監修役を務めている。
目立たない場所にあるけれど、「ぜひ体験してもらいたい」と言うのが井戸だ。水道水だが、水をくみ上げるのは手動のポンプを使う。「蛇口に慣れた子どもたちに、自分の手でくみ上げる感触を味わってほしいんです」
細部にまでこだわった小道具が盛り上げる、昭和の空間。行き交う人々の表情も和やかだ。

《メモ》
東京都港区台場1丁目のデックス東京ビーチシーサイドモール4階(お台場海浜公園駅)。午前11時〜午後9時。お化け屋敷や雑貨、昆虫の店など全36店。学食を模したフードコートも。問い合わせはデックス(03・3599・6500)。