
オフィスビルの立ち並ぶ東京・大手町。高層ビルの地下2階に、緑が生い茂る一角がある。マーガレットの花畑や水耕栽培のトマト、水田には稲穂も実る。約1000平方メートルのフロアに六つの部屋。子どもが、「トマトが実ってるところ初めて見た!」と夢中で親に伝えている。
太陽の光が全く届かない、この「地下農園」を作ったのは、ビルの上階に本社を構える人材派遣会社のパソナ。農業と人材派遣――意外な取り合わせだが、「高齢化と過疎化で後継者不足に悩む農業は、これから人材ビジネスが貢献できる分野」と同社は言う。
「まずは農業に関心をもっていただきたいです」。会社のPRを兼ねて公開されているこの施設の館長・紙上忠之さん(37)=写真=も、パソナが主催した体験企画で農業と出会った。趣味の家庭菜園を本職にできたらと、会社を辞めて参加した「農業インターンプロジェクト」。半年間、秋田の農家で研修し、気付いてみたらその魅力を伝える立場になっていた。「最初の一歩をどう踏み出していいか分からない、そんな人の力になりたいです」

《メモ》
東京都千代田区大手町2丁目、大手町野村ビルB2階(大手町駅、TEL03・6734・1070)。午前11時〜午後6時。3月3日を除く(土)と(日)(祝・休)休み。
3月3日(土)午前10時半、9日(金)と16日(金)の午後4時半、「農業インターンプロジェクト」の説明会と選考会。4月から約半年間、青森・秋田・和歌山県で研修する。月12万円の奨励金を支給。農業の未経験者も可。電話で要予約。