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2007.10.2(火)更新  よくばり湯の旅


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名人殿堂入りをめざして別府温泉郷へ
(大分県)
鉄輪温泉
 湯けむりが上る鉄輪(かんなわ)温泉
いちのいで会館
市街と別府湾が一望できる観海寺温泉の「いちのいで会館」
 ラーメン屋さんに温泉がある。ラーメンを食べると入湯料は100円。寺の境内にも小さなお湯がある。ご住職がこしらえ、開放している。感謝とおさい銭を。

 競輪場の駐車場には市営の湯が湧(わ)く。開催日は入湯料タダ(ふだんは100円)と太っ腹だ。食堂「いちのいで会館」の露天風呂の湯はコバルトブルー。絶景。

 お湯の湧出(ゆうしゅつ)量日本一。全国の源泉の1割があるといわれる別府。町に息づく温泉文化は、これはちょっとはんぱじゃない。

 「温泉道」というものがある。道路ではない。温泉を究めるスタンプラリーのことだ。6年前、別府の町づくりを考える市民らが企画し、名物イベントになった。

 ホテルや旅館、公共や私営の湯を巡る。今年は136の湯が登録された。八カ所の湯に入って「初段」。以後八カ所ごとに段位が上がり、お遍路さんと同じ八十八カ所を制覇すると「名人」の称号が与えられ、「殿堂入り」する。

 延べ1500人ほどの名人の、3分の1以上が女性だそうだ。

 柴石温泉。山間の露天風呂。

 地元のお年寄りとなんとなく戦中、戦後の話になった。「こうして湯に入っていられるのは極楽ですなあ」。昭和ヒトケタ生まれの言葉が心にしみる。

 相槌(あいづち)をうちながら、あまりのんびりしてはいられないのがツラい。外で、温泉名人・古庄輝光さんのタクシーが待っている。

 湯あたりしつつも欲が出て、半日で八カ所完浴。颯爽(さっそう)と初段!

    ◇

 温泉につかる心地良さだけでなく、そこに驚きと趣のひと味。そんな「よくばり」を求めて旅します。

 ライター 宮本貢
 撮影   比田勝大直


 ◎別府温泉郷 市内に点在する別府、柴石(地図@)鉄輪(A)、観海寺(B)、明礬、浜脇、亀川、堀田温泉の8湯をいう。
 ◎温泉道 入浴印を押す手帳「スパポート」(100円)を買うか、携帯電話のサイト(http://www.onsendo.com)から参加する。施設を紹介する「別府八湯 温泉本」(350円)も発売中。電話市観光協会(0977・24・2828)。
 ◎ONPAKU(オンパク) 10月5日(金)〜28日(日)、温泉、健康、食、美などをテーマにした体験プログラムに参加できる。全部で110プログラムあり、いずれも要予約。電話かインターネット(http://www.onpaku.jp)から申し込む。
 ▽風呂の日 毎月26日は、参加40施設の旅館やホテルの温泉に260円(小学生以下は要確認)で入浴できる。電話市旅館ホテル組合連合会事務局(0977・22・0401)。

 【所在地】
  別府市

 【交通】
  別府温泉郷へは、大分空港から空港特急バスで約40分。最寄りは、JR別府駅、大分道別府インターなど。

 【泉質】
  単純温泉、塩化物泉、硫黄泉、炭酸水素塩泉など10種。

別府市

(2007年10月2日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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