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美術館を支える努力と文化
ニューヨーク近代美術館(MoMA)が日本人建築家・谷口吉生氏のデザインでリニューアルオープンした。ニューヨーク滞在中に出かけてみたが、チケット売り場は最後尾が見えないほどの長蛇の列。今回はあきらめた。
帰国すると、そのMoMAから若草色の封書が来ていた。「6月7日 庭園でのパーティー」とある。名誉会長のデービッド・ロックフェラー氏の90歳の誕生祝いのパーティーのお知らせだ。パーティースポンサーはファッションのグッチ。
アドレスは、私も属しているIFPDAというニューヨークに本部をおく世界的な版画商の組織がMoMAの資金集めに協力した際のリストからであろう。驚くのは、パーティーへの参加費用。ゲスト10人ずつのテーブルが9万ドルから5万ドル・2万5千ドル・1万5千ドルへと続き、あとは個々のチケットが2千5百ドルから5百ドルまで。ディナーのあとのダンスをしたい人は250ドルを追加する。
これらのチケット代はすべて美術館の運営と維持のために使われる。このパーティーにでることは、ニューヨーク社交界のステータスであろう。だから日本円にしたら1000万円近いテーブルを喜んで買う人々がいるのだろう。私立の美術館が世界的な美術館であり続けるための努力は大変なものである。それに応じることが、ひとつの文化になっている。
日本の現状、彼我の差などと今さらいうまい。されど、しかし。経済と文化がこんなに乖離(かいり)している日本は情けない。たしか今年の国の施政方針の中に「文化」の文字が入っていたようなのだが?
(ガレリア・グラフィカ)
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