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2005.5.19(木)更新
三池崇史のシネコラマ

 第6回  「たかが妖怪 されど妖怪」
 編集作業が終わった。あとは現場で録(と)ったセリフを整理し、効果音と音楽を付ければ「妖怪大戦争」の完成だぜ。へ、ざまぁみろ。

   ■     ■   

 「て、あんたCGまだゼンゼンできてまへんがな」
 あたたたた。いや、なんとか映画の公開までにはなんとか……。
 「妖怪たちの声もまだでっせ。『塗り壁』の声はあれでよろしいんでっか?」
 といわれても、私も『塗り壁』さんに会ったことないからわからんのですよ。
 「それから、前から気になってたんやけど、この際言わせてもらいますわ。映画に出てくるカッパってなんでいっつも関西弁なんですか。カッパ伝説は全国各地にあるでしょ。なのにあえて関西弁を使(つ)こて三枚目の役回りばっかり。それって関西人をバカにしてるんとちゃいますか」
いや、妖怪映画を生み出した大映撮影所が当時京都にあったから大阪の芸人さんを呼びやすかったっていう事情もあるようで……。
 「そんなええかげんなことで。カッパと関西人に失礼やわ。それに今回、『小豆洗い』まで関西弁しゃべってるらしいやないですか。あれ、確かに奈良にも言い伝えはあるけども栃木とか山梨にもいてるでしょ」
 よ、よく知ってますね。その通りです。でも『小豆洗い』を初めて映画に出演させたんですよ。その勇気に免じてお許しいただきたい。ところで、なぜ今まで『小豆洗い』が映画に出てこなかったか知ってます?
 「小豆洗ってるだけで、映画の進行の妨げになるだけだからとちゃいますか」
 そうです。『砂かけババァ』だって砂かけてる高齢のご婦人ってだけだから。
 「映画撮ってるだけで、世間の役に立たんあんたに似てますなぁ。因果なもんで」
 うるさい。ほっとけ。

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 自問自答。試行錯誤の日々が続いております。
 たかが妖怪。されど妖怪。夏休みの公開をお楽しみに。

(2005/5/19)

みいけ・たかし

 60年生まれ、大阪府出身。今村昌平、恩地日出夫監督らに師事。95年「新宿黒社会」で劇場映画監督デビュー。「岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇」(97年)、「ゼブラーマン」(04年)など、ジャンルを超えた話題作を世に送り出す。現在、05年夏公開予定の「妖怪大戦争」を製作中。

 

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