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2005.11.10(木)更新
三池崇史のシネコラマ

 第29回 「怖〜い新作がクランクアップ」
 炸裂(さくれつ)した。「空中元彌チョップ」が横浜アリーナで炸裂した。驚いた。あの狂言師・和泉元彌がプロレスデビュー。しかもその戦いを勝利で飾ったのだ。

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 「狂言師って強いんだなぁ。伝統芸能の意地ってヤツだな」などと感心している間に、私の新作ホラー「IMPRINT」がクランクアップしてしまった。当然のことながらこのふたつの出来事には何の因果関係もないが、私はこのことを忘れないだろう。つまり「空中元彌チョップ」と聞けば「IMPRINT」と連想されるわけだ。……あんまりうれしくないけど、ま、これも運命。素直に受け入れたいと思う。にしても、面白過ぎだぞ「ハッスルマニア」。鈴木健想とのリベンジマッチを楽しみにしています。だから、映画も見てくださいね。
 で、私の作品はアメリカの作品なので「IMPRINT」などと横文字ですが、実は岩井志麻子先生が日本ホラー小説大賞を受賞した「ぼっけえ、きょうてえ」の完全映像化なのです。これは怖い小説です。岡山の方言で表現されたタイトルを標準語に直しますと「ものすごく、怖い」ってんだから怖くないわけがない。そんでもってアメリカのプロデューサーから「何をやってもOK! 好きに撮っていいぜ」なんて言われたものだから撮影現場は大騒ぎ。まず、主演の工藤夕貴が凄(すご)い凄い。見事な鬼畜ぶりで物語をぐいぐい引っ張ってスタッフを道連れに地獄へまっすぐ落ちていくのであります。
 「怖〜い。工藤夕貴ってマジ怖〜い」

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 思わず共演の女優陣もフル加速。ブレーキ踏んでも減速なんてしやしない。制御不能の恐怖がアメリカから参加している怪優、ビリー・ドラゴに襲い掛かる。ビリーといえば「アンタッチャブル」でショーン・コネリーを殺した男ですぜ。怖すぎ!

(2005/11/10)

みいけ・たかし

 60年生まれ、大阪府出身。今村昌平、恩地日出夫監督らに師事。95年「新宿黒社会」で劇場映画監督デビュー。「岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇」(97年)、「ゼブラーマン」(04年)など、ジャンルを超えた話題作を世に送り出す。

 
 バックナンバー 

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