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2004.5.28(金)更新
 

バージンロードのエスコート、ママがしてくれる?
誇りに思ってるわ、ママを。

「マンマ・ミーア!」

ソフィを見上げるドナ
    ソフィを見上げるドナ
 「ダンシング・クイーン」「チキチータ」などのヒットで70年代を席巻した、スウェーデンのポップグループ「アバ」の名曲を連ねたエネルギーあふれるミュージカル。終演後にはコンサートではじけたような爽快(そうかい)感が残る。その一方で、母と娘の細やかな愛情の機微を描いてもいる。

 ドナはシングルマザーとしてソフィを産み、小さなホテルを切り盛りしながら女手一つで娘を育ててきた。その生き方と対照的に、娘は20歳の若さで結婚を決める。皆がかっこいいと称賛するドナの生き方への疑問から、当たり前の結婚式をして、普通の母親になることを夢見るソフィ。「完璧(かんぺき)な結婚式には、バージンロードをエスコートしてくれるパパが必要なの」と、ドナに内証で自分の父親捜しを始め、舞台はその父親捜しのドタバタを中心に展開する。しかし、父親かもしれない母の昔の恋人たちと会うことで、ソフィはドナが強いだけの女性ではないことを知ってゆく。

 結婚式の直前、純白のドレスを前に、母とは違う生き方を選んだ自分を振り返り、ソフィはドナに素直に尋ねる。「私にはがっかりした?」。すると、今まで愚痴一つ言わなかったドナも、ほろりと苦労を口にする。自分と同じように傷つき、悩みながら前に進んできた1人の人間としてドナを認識したとき、ソフィは表題のセリフを口にする。母親への「ありがとう」と、新しい人生へ踏み出す決意が込められた重みがあふれる。

(根岸 華奈子)

   =電通四季劇場「海」 11月28日まで=


99年のロンドン初演以来、世界各地で上演中。東京公演の千秋楽が決定し、来年1月から大阪四季劇場のこけら落としとして再登場。

=2004年5月27日朝日新聞(東京本社版)
夕刊マリオンから

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