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「ピーターパン」
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ピーターパン役の中村美貴
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ネバーランドで楽しい時を過ごした後、母親が心配しているから家に帰ると言うウェンディ。寂しがる迷子たちに、一緒にうちの子になりましょうと提案するが、ピーターだけがはねつける。「誰も僕を捕まえて、大人にすることなんてできないんだ」
父親と母親が「大人になったら、何になるんだろう」と話しているのを聞いて「ずっと子供でいたい」と生まれたその日に家出し、妖精と暮らしている永遠の子供・ピーターパン。ネバーランドで暮らすほかの子供たちは「乳母車から落っこちて7日間誰も迎えにこなかった」迷子なのに、ピーターは自ら母親の元を去った。だがしばらくたち、母親が心配している気がして家に帰ってみると、窓はどれもぴったりしまっており、自分のベッドには知らない小さな男の子が寝ていた。「僕のお母さんは、僕のことなんか忘れてた」。ピーターの自由は、孤独と背中合わせにある。
ピーターと一緒に「絶対大人になんてならない」と歌っていた迷子たちは、「大人になるのもすてきな冒険かも」と成長を受け入れていく。
客席の子供たちは、やはり自由奔放なピーターに憧(あこが)れるのだろうか?ラストシーン、長い時間がたち、大人になり飛べなくなってしまったウェンディが、娘のジェーンとピーターが飛んでいくのを切なげに見上げる表情に、子供でい続けるのも大人になるのも楽ではないと考えさせられた。
(根岸 華奈子)
=東京国際フォーラム 8月4日まで=
◆ 81年初演、今年で24年目を迎える。初代ピーターパン榊原郁恵、3代目相原勇らを経て、中村は6代目。前転・後転・ローリングなどダイナミックなフライングが鮮やか。
=2004年7月29日朝日新聞(東京本社版) 夕刊マリオンから
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