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「コシノものがたり」
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ヒロコ、ジュンコ、アヤコ、ミチコ(左から)
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思い詰めた顔で浜辺にやって来たコシノ三姉妹の長女ヒロコ(池畑慎之介)。デザイナーの道をあきらめようと、ハサミを捨てに来たのだ。
自分がどんなに頑張っても取れなかった「装苑賞」を最年少で受賞し、東京で活躍する次女のジュンコ(萬田久子)。「ジュンコはやんちゃくれ、私はあかんたれ」とひねくれてみるものも、焦りと嫉妬(しっと)を抑えきれず、自分の作った洋服を切り刻んでしまった。その切れ端に包んだハサミを捨てようとしたヒロコに、先回りして物陰に隠れていたジュンコが言う。
「お姉ちゃんというライバルが居てくれたからこそ今のうちがあんねん」。ジュンコの手にも同じ洋服の切れ端が握られていた。それを突きつけて、洋服にかける情熱を捨てるなと訴えるジュンコ。
三女のミチコ(牧瀬里穂)も、姉たちと同じ土俵で勝負したいとファッションの世界へ飛び込む。
母親のアヤコ(赤木春恵)ゆずりの洋服への情熱を胸に、美しくなりたいという女性共通の願いを叶(かな)えるために、競い合い、助け合い、戦うコシノの女たち。強いけれど、「心はいつも乙女のように」可愛らしく、いじらしい。
フィナーレを飾る劇場ファッションショーの華やかさは言うまでもないが、劇中で四人が着こなす洋服もそれぞれの個性があって楽しい。初春らしく、見終わったあと心が軽やかになる舞台だ。
(根岸 華奈子)
=明治座 1月28日まで=
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原作はコシノ姉妹の母・小篠綾子さんの「やんちゃくれ」。コシノブランドの協力によるファッションショーの衣装総額は1億円という。
=2005年1月13日朝日新聞(東京本社版) 夕刊マリオンから
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