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深川(7) 深川不動周辺

 いよいよ深川のメーンエリアへとやってきた。もちろん、深川不動堂、そして富岡八幡宮
 とくに深川のお不動様は参道両側に店がならび、仲見世のにぎわいをみせる。

 この仲見世、繁盛している店もあるし、ちょっと時代に取り残された感のある店もある。それらが一体となって、なんとも懐かしい雰囲気なのだ。

 どんな店が並んでいるかというと−−深川土産を売る和菓子屋、揚げまんの店、真珠店、象牙店、つくだ煮屋、手焼きせんべい屋、あめ屋、明治時代のどら焼きを復元して売る店、豆腐店、きんつばの店、深川丼の店、フランス菓子店、お好み焼き屋、それに仏具店もあり、またいかにも門前町に似つかわしい渋い和風旅館もある。

 もう一店、週末や休祝日なら、まず並ばなければ入れない、京のぶぶ漬けの店近為(きんため)。「深川で京の味」という趣向が人気の理由か。

江戸開府400年を記念してかつがれたおみこし。威勢良く水掛けが行われた。8月3日撮影 
(写真・横田正大)

 ところで深川不動堂、参道の門にしっかりと記されているとおり成田山の東京別院である。
 これは5代将軍綱吉の母桂昌院の千葉・成田山新勝寺への信仰が江戸に別院を造らせたものという。

 一方、富岡八幡宮は仲見世や茶屋があるわけではないので、不動様に比べて普段はひっそりとしている。
 しかし、不動様とともに毎月1・15・28日の縁日の日や、とくに江戸三大祭のひとつに数えられる8月半ばの例祭のときは打ってかわったにぎわいを見せる。
 みこしをかつぐ人に清めの水をかけるところから「水掛け祭り」といわれる本祭りは3年ごと。

 祭りの季節ともなれば地元の人が集まる路地裏の居酒屋では祭りの準備の話が飛び交う。

 居酒屋といえばお不動様の向かい、永代通りに面して下町・大衆酒場の殿堂、ご存じ、魚三(うおさん)がある。

 夕方、すぐに満席になってしまうが、入れればとにかく元気が出る店。

坂崎 重盛 (エッセイスト・題字も)




2003年8月6日付 朝日新聞(東京本社)「マリオン」から
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