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浅草寺周辺(3) 観音堂表裏

 浅草寺境内、観音堂に至る主参道はご存じ、雷門をくぐって仲見世を通り、宝蔵門から観音堂へというコース。

 宝蔵門の左には、ライトアップされて改めてその威容に気づかされる五重塔
 また、観音堂に向かって左奥、こちらにはいまだにかなりローカルな信仰の気配を残す、影向堂薬師堂淡島堂、そして銭塚地蔵などが立つエリアがある。
 影向堂、薬師堂の前には小さな池があり、群れをなすコイの姿も楽しめる。
 淡島堂は、毎年2月8日の「針供養」で知られる。また銭塚地蔵はその名から商売繁盛の祈願で訪れる人が多い。
一般の観光客は、なかなかこの周辺まで足を伸ばさないので、昼間などのひととき、ぼんやりしたいときには立ち寄ってみたい。

 そういえばもう一カ所、境内の重要文化財の存在を忘れてはいけない。
 観音堂に向かって右、古い門がある。門の真ん中に「二天門」と書かれた大きなちょうちんがあるので、すぐに二天門とわかる。
仲見世はもう正月気分。クリスマスを飛び越し、巨大な羽子板やえとの凧(たこ)が飾られていた 
(写真・横田正大)

 この門、いまはない浅草・東照宮の随身門の門だけが残ったものという。
 馬道通りから菊屋観光サービスセンターの前の横道を通り、二天門をくぐって観音堂へ至るという道筋を選ぶと、仲見世経由とはちょっと雰囲気のちがう浅草寺と出合えるはずだ。

 ところで、散歩道楽の人の中には、必ず裏までぐるりと回ってみないと気のすまない人がいる。堂や社の裏側まで見て、なんとなく納得した気分になる。
 浅草寺観音堂の裏側はどうか。別にこれといって人の注意を引くようなものはない−−、普段は。
 しかし、この年の暮れ、14日から28日の間は、浅草寺ならではの、ガサ市を見ることができる。
 しめ縄や門松といった正月飾りのおろし市。これがなんとも年の暮れという光景。私はとくにこの、暮れの夜景が好きだ。

→ 浅草寺周辺(4) 伝法院通り へ

坂崎 重盛 (エッセイスト・題字も)




2003年12月24日付 朝日新聞(東京本社)「マリオン」から
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