手土産にお菓子をいただいた。正方形の缶を開け、あまりのかわいらしさに「きゃっ」と小さく叫ぶ。9種類の親指の先ほどのお菓子が整列していて、その上にお菓子を取り出すためのエッフェル塔の形のピックが載っている。いただいたお菓子でこんな視覚的感激は初めてのこと。
ピックでつまみ上げて口に入れると、心を込めて作ってあることがすぐわかった。そのおいしさにびっくりしながら、お菓子の名前を読みつつ味見をしていく。
ガレット・ブルトンヌは、ブルターニュ地方で作られるしっかりしたクッキーで、フランスにいた頃、おやつによく食べた懐かしい味。サブレ・バニーユ、フランボワーズ、フロマージュ、プラリネなど、個性の違うお菓子を組み合わせ、一口で食べられる大きさに作っている。
フランスのエッセンスがたっぷり詰まっていて、なんて女性好みのお菓子なんでしょう。
これはぜひ、紅茶と一緒にゆっくりと楽しんで欲しい。ミルクと砂糖なしのストレートのダージリンがお薦めです。気ぜわしい日々の中でのお茶の時間は、気分転換と疲れた頭を休めるための大切な習慣。
久々に心が躍るお菓子に出あった。以来、女性の方に差し上げるちょっとしたお土産は、この「プティ・タ・プティ」が定番になっている。小さい缶が1890円、大きい缶が2625円というのもちょうどいい。開けたときの友人のうれしく輝く顔を想像しながら、この小さな缶をお土産に差し出す。
(料理研究家:井上絵美 撮影:中本 徳豊)