美術館に入って最初に出会うのが受け付けにいる人で、入場券を買ったり、切符を切ってもらったりします。また、展覧会場へ入ると看視の人たちが座っていて、展覧会の内容についての質問を気軽にしてもよいものかどうか迷うことがあるでしょう。
多くの美術館のこれらの人はアルバイトや派遣会社の社員であったり、ボランティアの人であったりして、学芸員であることはめったにありません。しかし、来館者が身近に接することのできる唯一の美術館側の人たちなので、展示の質問を受けるのは当然のなりゆきです。そこでこの受け付けの人や会場看視の人たちが美術館の顔になり、お客様に対してどう接するかが、その美術館の接客姿勢を測るバロメーターになります。
私の美術館では、新しい企画が始まるたびに、担当学芸員が展覧会の内容を簡単に説明し、看視の注意ポイントや、質問が出そうな点をあらかじめ解説。あとは図録を読んでもらったり、会場の解説を看視の合間に読んで学習したりしてもらうようにしています。そして簡単な質問には答えてもらい、専門的な質問は学芸員にまわすようお願いしています。美術館によってはボランティアに美術講座を開いて、より専門的な知識を身につけてもらうところもあります。
いずれにしろ、この人たちにお気軽に声をかけていただき、その対応で、美術館の姿勢を測ってみてください。
(ガイド 板橋区立美術館学芸係長 安村敏信)