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題字・イラスト 井沢洋二
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気象衛星画像に映し出された日本列島は、日本海と、さらに北の海を進む二つの低気圧の雲に、すっぽりと覆われて霞(かす)んでいた。
その下に黒く広がるのは、高気圧の晴天域。さらに南へ目を移すと、フィリピンの沖に、丸い雲の塊が画像のヘリからちょっぴり顔を覗(のぞ)かせているのに気が付いた。
マウスをクリックして、衛星画像を%本広域から、東経135度の子午線を中心に地球を丸くすっぽり映す¢S球画像に切り替える。白黒画面に雲は美しい白い模様となって映し出される。その中に、ひときわ白く輝く濃密な雲の塊が南の海に浮かんでいた。
今年の台風1号がフィリピンの東海上で発生したのは、日本時間で5月9日午後9時のことだ。
この30年間の平均は、台風1号の発生は3月7日。今年は2カ月遅れの台風1号というわけだ。
1年間の台風発生個数が平均値で26・7個、そのうち日本に上陸したのが2・6個。昨年は三つも上陸したから平年並み。一昨年は10個の台風が上陸し、日本中で台風への関心が高まったのも記憶に新しいところだ。
では、今年の台風はどうなるのかと問われても、残念ながら今の予報技術では分からない。
なぜ台風は生まれるのかすら、台風についてはまだまだ分からないことばかりなのだ。
気象衛星やレーダーによって台風の進路予報は格段の進歩をとげた。昭和30年代以前のように、ふいに台風に襲われて、数千人単位の人命が失われることは、もはや日本ではないだろう。
だからといって、安心は禁物だ。台風の半径数千キロにも及ぶ勢力圏では、いつ人知を越えた雨や風に見舞われてもおかしくないのだから。
「台風の晩にはお酒を飲みに行きたくなる」
「台風の晩は女性をくどきやすい」と呑気(のんき)な輩(やから)。
「大切な椅子(いす)がベランダから飛んでいってしまったの」とはた迷惑な輩。
僕の周りにはそんな輩が多い。
絶対、台風の晩に出歩いてはだめです。そして、家具はしっかり固定しましょう。